【犬狼物語 其の百九十四】 茨城県つくばみらい市 板橋不動尊の犬像たち
つくばみらい市の板橋不動尊・清安山不動院は関東三大不動尊のひとつです。本堂も立派ですが、三重塔もあります。
境内に複数の犬像が置かれています。ここは犬像を味わうには、量と質が高い場所のように感じます。
本堂への石段脇の犬像はなかなかリアルです。片方には、可愛らしい子犬もいます。
それぞれの犬像は由来が別のようです。
板橋不動尊は「お犬不動尊」と呼ばれているそうで、次のような伝説が伝わっています。
「板橋不動尊白犬の由来」という解説看板には、以下のようにあります。
「婦人が子を産み育てることは、古来より現在、未来、永劫の定めです。この喜びの反面生まれ出る子のため、母の苦しみも変わらないようです。
江戸の昔、山王新田(現つくばみらい市)で難産の婦人多く親子ともに死に至るものもあって子どもを身篭ると皆不安な毎日を送るようになった。ある夜村名主の夢枕に雌雄の白い犬が現れ、我れは板橋不動の使いなり、女人講中揃って不動尊に参詣し護摩祈願を成せば難産の苦しみを救わんとのお告があった。翌朝村人協議の上一同揃って不動尊に参詣、護摩祈願をし不動尊の使者である白犬一対奉納したところ以後当村内で難産で苦しむ者一人もなく、以来板橋不動さまを別名お犬不動尊と呼ぶようになった出産安全の霊験今に伝わっています。」
元禄年間建立と言われる鮮やかな朱塗りの楼門の本堂側の左右に、この伝説の白い犬像が鎮座します。伝説通り雄と雌の像です。(股間を覗いてわかりました)
顔がいい表情です。ちょっとおとぼけ気味で優しい感じです。
また子安観音、子安こんがら童子の両脇に、目黒不動などの母子像と似ている犬像が控えています。こちらは板橋不動内で一番古い犬像のようです。
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