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2017/11/28

神の島バリ、アグン山が噴く

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半世紀ぶりでバリ島の聖山アグンが噴火したという。

噴煙は最初バリ島東隣のロンボク島まで達したらしい。と、いうことは西風が吹いたということでしょう。アグン山は島の東側に位置しています。

以前、島を棚田を探してバイクで走ったことがありますが、島の南部は人口密度も高く、棚田も南部に多く、東にじゃっかんありますが、北はほとんどありません。

噴火のタイプが水蒸気によるものからマグマ型に変化しているそうです。「大規模な噴火が起きる可能性は間近に迫っている」と当局は警告しています。

ニュース映像では地元の人たちは「これから生活がどうなっていくんだろう」と不安を漏らしていました。

2005年のバリ島爆弾テロ事件から10年過ぎ、ようやく後遺症を克服してきたバリ島です。今後が心配です。 
 
 
 
 
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2017/11/27

【犬狼物語 其の二百十三】 埼玉県皆野町 蓑神社(蓑山神社)

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蓑神社(蓑山神社)は、秩父盆地の東側、蓑山(美ノ山)に鎮座する古社です。

蓑山公園からは市街地や荒川の流れなどを望むことができます。

駐車場から歩いて約10分、榛名神社があり、蓑神社への案内板は急坂を下りるように指示していました。

あとでわかったのですが、このまま遊歩道を行ってもよく、急坂は、神社の裏から入るショートカットでした。(表参道は皆野駅から上っていきます)

かなり険しい急坂で、小石や落ち葉に足を取られながら下ると、10分ほどで蓑神社の境内にたどり着きました。

ここは皆野町の椋神社(野巻椋神社ではりません)の奥社でもあるらしい。蓑神社の狼のお札を授与しているのも椋神社です。

午後の陽が木々の間から射し込み、あたりは静かで、いい雰囲気です。

しかもお犬さまの像がすばらしい。

山の神を護るにふさわしい迫力あるお犬さま像です。野性味あふれ、痩せていて肋骨や肩甲骨まで浮き出ています。

西洋の牧畜民の狼に対する「恐怖」「敵対」とは違って、怖いんだけど、魅かれるといった一見矛盾するような複雑な感覚を表しているイメージだと思いますが、どうでしょうか。

小林茂著『秩父 山の民族考古』には皆野町蓑神社について、早川由宇子さんの聞き書きとして次のようにあります。

「以前、蓑山には沢山の狼がいたそうで、そのうち、一匹を殺し毛皮にしたところ、毎夜狼の遠吠えでねむれず、ついに毛皮を返すことになり、その日からは遠吠えはやみ、山中に狼達が死んだ狼の葬式をしたあとがあったそうである。そこをオイヌのクボと呼び、一年に一回オタキアゲをするようになったということである。」

とのことです。

オタキアゲとは、狼にご飯を備える神事で、三峯神社、宝登山神社などでも行われています。実際にオイヌのクボと呼ばれる穴があったそうです。(今もあるか不明)
 
 
 
 
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2017/11/25

【犬狼物語 其の二百十二】 埼玉県皆野町 野巻椋神社

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秩父鉄道の皆野駅から西へ3kmほど行った野巻に椋神社があります。

近くまで行ったのですが、ナビにもなく、場所がわからなくなったので、道を歩いていた農家の奥さんに尋ねました。

「椋神社ですか? 吉田の?」

「いえ、ここの、です」

「それなら、この先、小さな橋があって、破風山への道がありますから、それを上って行くとすぐありますよ」

椋神社は秩父地方にしかない神社だそうです。

奥さんが言った吉田の椋神社は、ロケット飛ばしの「龍勢祭り」や「秩父事件」の舞台としても有名なところで、また、お犬さまのお札を借りる「オイヌゲエ」が行われる神社でもあります。個人的には、お犬さまに興味を持ったきっかけになったのも吉田の椋神社でした。

奥さんがどの椋神社か聞いたのは理由があったのですね。椋神社は全部で5社あるそうなので、ここは野巻椋神社と呼ばれます。

教えられた通り、橋から100mほど上ったところ、左手に野巻椋神社がありました。

境内の南側には大きな木が立っています。これはご神木「椋神社のオオケヤキ」です。樹高24m、根元周囲7m、樹齢250年。境内に降った落ち葉にご神木の影が延びています。

石段上の鳥居の前で、日本武尊に因む一対のお犬さま(狼)像が護っています。しかめっ面をしたような、表情がユニークなお犬さまです。

また、拝殿の右側には大きな陽石が祀ってあります。 
 
 
 
 
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2017/11/24

「UFO」が宇宙からやってくる神なら、「狼」は深層心理に棲まう神(神使)

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犬像・狼像に魅かれるのはなぜなのか、納得できる「自分の物語」を探しています。

あくまでも「俺の」ということです。人それぞれ、犬像・狼像に魅かれる「物語」が違うのはもちろんです。まだ「これだ!」というものがありませんが。

そんな中、河合隼雄総編集「講座 心理療法2 心理療法と物語」という本には、前から気になっていたことが書いてあって、あぁそうなんだ、と思いました。

それはUFOのことですが、ユングがUFOについて言及しているそうです。

この本の中の川戸圓氏の「「モノ」の語りとしての妄想と物語」にはこういう記述があります。

「UFOの物語は、現在まさに「生きている物語」となりつつある、というのがユングの主張である。…(略)… UFO伝説は、現代の「生きている神話」であると、ユングは言うのだが、何故、今、私たちが神話を必要としているのか、何故、今、私たちが神話を語り始めているのか、その理由については、現代というこの時代が、「人間性という面では暗黒」の時代であるからだという。…(略)… だからこそ宇宙の彼方から、この危機を乗り越えさせてくれるかもしれない、特別な力がやってくる、そういう話が生成してくるというのである。…(略)… この果てしない宇宙こそが、新たな天国となっており、「モノ」の棲む場所となっているのである。」

科学的合理主義が発達し、俺たちの周りから「異界」が消えてしまいました。そこで、「異界」を求める場所として、まだ未知の宇宙の果てがあります。そこに神を見るということなのでしょう。

なるほど、江戸時代にUFOを見たという話は聞きません。それは宇宙というものを、少し知ってきた現代だからこそ、UFOが見えるようになってきたということなのでしょう。「見たいから見える」のです。

『物語という回路』の編者 赤坂憲雄氏は序文で、

「物語の背後には、きまって異界やそこに棲まうモノらが蠢いている。異界とはときには死者たちの棲む他界であり、桃源郷にも似た場所であり、日常の領域のすぐ向こうに拡がっている悪所のごときものであり、また、ときには精神の内界深くに隠されている未知なる時―空であるかもしれない。物語はそうした異界の音ずれ=訪れに耳を澄ます者らにのみ聴こえてくる、幽かな異界からの言伝てである。」

と書いています。

「桃源郷」や「精神の内界深く」というキーワードは、今まで自分が興味をひかれるものと一致していて、胸にストンと落ちてくるものです。

ひるがえって、犬像・狼像を考えてみると、特に狼像に魅かれるのは、異界が関係しているのは間違いありません。漠然としてですが、狼像にはずっと「夢」「無意識」「神話」、もちろん「自然」などのイメージを持ってきました。狼像が異界へ通じるドアのようなものかもしれません。

無くなってしまった異界を、狼信仰の場合は、宇宙ではなく、深層心理に求めるということです。「UFO」が宇宙からやってくる神なら、「狼」は深層心理に棲まう神(神の使い)ではないのでしょうか。

狼像の写真を撮って、俺は異界からの言伝てを聴こうとしているのかもしれません。
 
 
 
 
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2017/11/23

今日は勤労感謝の日、昔は「新嘗祭」

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171123_2(新嘗祭にお供えする新穀)


1948年(昭和23年)に制定された勤労感謝の日、11月23日という日は、昔は「新嘗祭(にいなめさい、しんじょうさい)」の祭日でした。

宮中の神嘉殿では儀式が執り行われ、伊勢神宮にも天皇の勅使が派遣されいるはずです。

昨日、仕事の帰りに参拝した檜原村の大嶽神社の里宮でも、ちょうど宮司さんが、今日の新嘗祭の準備をしているところでした。

稲束や野菜や黒米や赤米など、今日の神事でお供えするものを社殿に運び入れていました。新嘗祭では、氏子が集まるわけでもなく、宮司さんが祝詞をあげるだけらしいですが。

「新嘗祭」は五穀(とくに稲)の収穫を祝う収穫祭です。飛鳥時代の皇極天皇の時代に始まったものでした。天皇が五穀の新穀を供え、自らもこれらを食して、その年の収穫に感謝するというものです。

旧暦11月の2回目の卯の日に行われていましたが、明治時代に太陽暦(グレゴリオ暦)に改暦して以降は、毎年11月23日に固定されて行われるようになりました。

それは、その年の「11月の2回目の卯の日」がたまたま11月23日だったので、翌年からもそのまま11月23日になったそうで、11月23日に特別な意味はないんですね。(もともとは旧暦だったし)

でも「新嘗祭」は、敗戦後GHQの占領政策で、天皇行事・国事行為から切り離され、一応表向きは「勤労感謝の日」になりました。天皇という精神的支柱を失わせ、日本人を団結させないためのアメリカの政策です。「勤労感謝の日」というのもアメリカから提案された名前だそうです。

稲に宿る精霊のようなもの「稲魂(いなだま)」を信仰する習慣とともに、収穫祭という意味で、中国南部に住んでいるミャオ族など少数民族にも初穂を捧げる儀礼のような、似た祭りは多くあります。カミに感謝し、収穫を祝うという農業民にはごく自然な行為なのですが…

(参考: wiki新嘗祭勤労感謝の日)
 
 
 
 
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2017/11/22

今日は二十四節気「小雪」、七十二候「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」

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今日からは二十四節気「小雪」、七十二候「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」です。

北国では、すでに「小雪」どころか「大雪」が降っていますが、まだ関東地方に雪はありません。

今日の撮影の仕事現場は東京都あきるの市で、午前中、陽射しが出ていた時間は暖かかったのですが、夕方になったら雨も降り出し気温も下がりました。

仕事が終わった後、檜原村の大嶽神社に寄ってみたら、ちょうど宮司さんが明日の新嘗祭の準備をしていました。お犬さまのお札も頂戴できました。(新嘗祭については明日書きます)

七十二候は「虹を見かけなくなる」などといった意味ですが、冬場は日の光が弱まるので、確かに虹をあまり見ません。虹は「夏」のイメージの方が強いかもしれないですね。
 
 
 
 
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2017/11/21

【犬狼物語 其の二百十一】 埼玉県長瀞町 武野上神社の犬像?狼像?

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長瀞町の武野上(たけのがみ)神社へは、寄居町を経由したので、国道140」号線を北から下っていきました。

宝登山神社の約1.5キロほど北に位置しています。国道を折れて200メートルほど西へ進むと突き当りが総持寺で、神社はその手前にありました。

住宅もありましたが、周りは畑が広がっているので、けっこう明るく開放的な雰囲気で、いわゆる幽玄な境内というわけではありません。

鳥居のイチョウが美しい。紅葉も終わりに近いのでしょうか。

境内に入ると、社殿の右奥に、高い木が立っているのが目に入ります。

これはご神木のけやきで、根回り9m、高さ25m、樹齢約700年の大木です。境内にはご神木を含めて9本のけやきがあり、町の天然記念物に指定されています。

拝殿前に一対、向かい合っている犬像が置かれています。右側は子連れです。

ところで、これは犬像なのか? 狼像なのか? 見た目は狼風ですが、案内板によると神社は、もともとは丹生明神(たんしょうみょうじん)と呼ばれていたそうです。丹生明神は弘法大師と縁があり、眷属は狼ではなく和犬です。弘法大師を高野山に案内したのが和犬(紀州犬)と言われているからです。

でも、石像にはあばらが表現されていたり、牙もあることから、秩父の狼信仰に影響されて、犬の姿が、狼の姿になったのではという説もあります。犬と狼の融合した姿と言ってもいいのかもしれません。

いずれにしても、頭(耳?)に特徴のある石像は、一目見ただけで忘れないユニークな姿です。
 
 
 
 
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2017/11/20

ヴィーノの小っちゃぃ脳が悪さをする

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今年に入って、これは普通ではないなと思うような行動(症状)が出て、夏から秋にかけて動物病院で検査を受け、体的には異常がなく(むしろ内臓関係はすばらしいとお墨付きをもらったくらいです)、もしかしたら癲癇発作ではないかという見立てになりました。

そういえば、床を嘗め回して最後には吐くという異常行動が出たのは、今から数年前だと思いますが、ただ、その晩だけで、あとは何事もなく普通に生活していたので、たまたま、何か悪いものでも食べたんだろう、くらいに思っていました。実際、その症状は、1年に1回くらいだったので、ほとんど気にならなかったのです。

ところが、その頻度が、この夏ころからひどくなってきました。それと決定的だったのは、体が突然硬直し、糞尿を垂れ流し、口から泡を吹いて、痙攣することです。3回ありました。

動物病院でもらった薬を飲み始めたとき、その薬の副作用なのか、今度は普段の行動がおかしくなってきました。医者によると、薬でそんな症状が出ることはないということで、もしかしたら、認知症を併発している可能性も出てきました。

まだ10歳ですが、若年性認知症は人間にもあるくらいなので、犬にもあるとのこと。何かタガが外れたというか、赤ちゃん返りをしてしまったようです。本能がむき出しになったような。

昼夜逆転も始まって、夜騒ぐようになり、近所迷惑なので、騒がないようになだめたりしているので、熟睡できなくなっています。寝不足です。

薬を飲み続けて2か月たちましたが、発作は見られなくなったものの、何度もオシッコとウンチをして、まるで徘徊しているような姿をみると、やっぱり認知症もあるのかなぁと実感します。

11月3日にはMRIを撮りました。脳に何か異常が見つかったら、それで治療方針も変わっていくということでした。

診察室でMRI画像を見せてもらい、輪切りになった脳の画像がモニターに映し出されました。

「脳が小っちゃぃ!」というのが第一印象。ヴィーノの脳は、これだけ? これだけなのに、中で何か悪いことが起こっている。信じられません。

子どものこぶし大にも満たない魚の白子状態のモノが、人間の大人ふたりを右往左往させているのです。逆に脳ってすごいなぁと思います。

MRIや血液検査や脳髄液検査など、一応、発作関連で行われる検査すべて行いましたが、別段異常は見つかりませんでした。髄液漏れも、骨折もありませんでした。とりあえずホッとしました。

結局は、生まれつきの癲癇気質(発作を起こす刺激に対する閾値が低い)ということのようです。それと軽い認知症の併発です。

今の状況に慣れていくしかありません。体は異常がなく元気なので、脳に刺激を与えるためにも、今まで通りドライブには連れて行くことにしました。「旅犬」は健在です。

先日は、御前山手前に鎮座する鑾野御前神社まで連れていきました。紅葉の葉っぱもだいぶ落ちていました。

どこが病気なんだ?というくらい、ヴィーノは元気にリードを引っ張って上りました。

もう、以前のようには戻らないかもしれないですが、でも、今楽しいと思えることをできる範囲でやるだけです。ヴィーノも、俺たち夫婦も。
 
 
 
 
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2017/11/18

戌年イベントのDM。写真展『全国の犬像をめぐる』とスライドトークショー

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来年2018年は戌年です。なので、正月開け1月4日から30日まで戌年イベントをやります(DMには16日までとありますが延長されました)。

写真展『全国の犬像をめぐる』とスライドトークショー『全国の犬像をめぐったお話』です。

そのDMとチラシができました。

上に掲載したのがDMです。

チラシは、ギャラリー 楽風(らふ)のHP内にあります。こちらからpdfファイルをダウンロードできます。

まだ少し先の話なので、プリント作業には入っていません。もっと具体的になったら詳しく告知ページを作ります。

なお、このDMを置いてもいい、配ってもいいというギャラリーや施設関係者などいらっしゃいましたら、お送りしますので、メールください。

【企画】 日本茶喫茶・ギャラリー 楽風(らふ)
      さいたま市浦和区岸町4-25-12 電話048-825-3910
      http://rafu-urawa.com/pdf/s_aoyagi.pdf
 
 
 
 
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2017/11/17

今日は、二十四節気「立冬」、七十二候「金盞香(きんせんかさく)」

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今日は、二十四節気「立冬」の末候「金盞香(きんせんかさく)」です。

七十二候でいう「きんせんか」とはキク科の金盞花(キンセンカ)ではなくて、ヒガンバナ科の水仙のこと。

写真は越前水仙の畑です。越前水仙とは、越廼村居倉を発祥の地とし、越前海岸に咲く日本水仙の総称で、房総半島、淡路島と共に日本三大群生地として知られ、特に栽培規模では日本一だそうです。

水仙の見ごろは正月ころ。吉祥をあらわす花でもあるそうです。
 
 
 
 
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2017/11/16

平成30年(2018)版「旧暦棚田ごよみ」発売中

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使いづらい、だけど美しい! 始めてみよう"旧暦生活"

平成30年版「旧暦棚田ごよみ」が発売中です!

壁掛型の見開きタイプ・上部がA4サイズの棚田の写真、下部がA4サイズの旧暦カレンダー
 ※ 旧暦がわかる「ミニブック」が付いてます!

「旧暦」とは、明治5年まで日本で使われ続けてきた、月の満ち欠けを1ヶ月とした、太陰太陽暦のカレンダーです。

四季折々の棚田風景と月の満ち欠け・二十四節気・七十二候・雑節まで記載しています。 新暦の日付も小さく入っているので、日常のカレンダーとしても使えます。 平成30年旧暦一月(睦月)は、新暦2月16日からはじまります。

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「旧暦棚田ごよみ」を作り始めて数年が経ちました。今まで新暦(太陽暦)を使うことに疑問を持つこともなく普通に生活してきましたが、旧暦を意識するようになったら、時々世界が違って見えるようになりました。たかが暦でそんなことがあるのか?と、思われる方もいるでしょう。

旧暦は月の満ち欠けの周期を一ヶ月とし、太陽の動きで季節を知る太陰太陽暦です。明治五年まで、約千三百年もの間日本で使われてきた先人の知恵の詰まった暦です。ただ旧暦は、年ごとに季節の日付が違うし、複雑に閏月を入れて日数の調整をしなければならないなど、正直使いづらい面もあります。

でも、人間は意識しないとわからないものがあります。使いづらいことが、かえって日付や季節や月の満ち欠けを意識させてくれるのです。

今まで新暦では普通にやり過ごしていたことが、突然やり過ごせなくなってきます。いちいち月齢や二十四節気や七十二候などを確かめる癖がつきました。棚田へ行ったときには、稲や花の微かな匂いにも敏感になった気がするし、虫の羽音や蛙の声に耳を傾けるようにもなりました。たかが暦、されど暦なのです。

昔は勝手に暦を作ることは許されませんでした。天の動きを正確に把握し暦を作ることは、人々に社会の安定を約束するものでした。暦を作ることは大切な仕事で、権力者が独占していたのです。

暦が私たちの生活に影響を与えるのは今も昔もかわりません。使いづらい「旧暦棚田ごよみ」で、より自然を意識し、日々の暮らしの中で季節感を取り戻すのはそれほど難しくはありません。

明治六年の改暦からまだ一四四回しか使っていない新暦に比べて、日本人が旧暦に親しんできた歴史はずっと長いのです。

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表紙は、_【福岡県八女市 鹿里の棚田】
旧星野村の鹿里集落は18軒・約50名の小さな集落である。秋には「彼岸花祭り」が開かれる。あぜ道に連なる彼岸花が、まるで紅いチェーンのように棚田を飾り、黄色い稲とのコントラストが美しい。

一月 【秋田県仙北市 上桧木内の棚田】
秋田県北秋田市の鷹巣駅から仙北市の角館駅に至る秋田内陸線とともに走っている国道105号線沿いで出会った棚田。春先の雪融けの棚田にフキノトウが芽吹く。雪を踏みしめながら棚田を見下ろす高台に立つ。

二月 【埼玉県東秩父村 大内沢の棚田】
埼玉県は棚田が比較的少ない県だが、秩父には何ヵ所か棚田がある。そのうちの一カ所が大内沢の棚田だ。ここはまた花桃の里でもあり、このあと、満開のピンク色をした花桃が咲き、桃源郷のように美しい集落に変わる。

三月 【岩手県遠野市 撮影地不明】】
遠野盆地は民話の里でもあり、民話ゆかりの場所が点在する。また南部曲がり家の千葉家住宅などの歴史的建造物があり、近くの山際に拓かれた棚田では、水が入れられて、代掻き作業が始まっていた。

四月 【愛媛県内子町 泉谷の棚田】
内子町の中心地から車で約30分。山の中にある泉谷は標高470mあり、95枚の棚田が広がっている。夕方には夕陽が水面に映り、あぜ道はシルエットになって、棚田らしい曲線美を見せてくれる。

五月 【岐阜県飛騨市 種蔵の棚田】
種蔵は、国道からは上の方にあるので、車の騒音も聞こえない静かな集落である。石積棚田の中に、穀物を貯蔵する「板倉」と呼ばれる倉庫が点在する。昔は各家1棟を持っていたというが、今集落内に残っているのは20棟。

六月 【大阪府能勢町 長谷の棚田】
三草山のふもとの斜面が棚田になっている。ここで特徴的なのは「ガマ」という、横穴式の石組みのトンネルを用いた水路があること。美しい里山の風景の中に、「ガマ」の技術が隠されていることを知ると、また違った風景に見えてくる。

七月 【新潟県十日町市 留守原の棚田】
国道405号線にある留守原の棚田は、作業小屋が建っていることで格好の写真撮影ポイントになる。夏の日差しの中訪ねると、稲は緑色からじゃっかん黄色みが増していて、もうすぐ収穫時期であることを思わせる。

八月 【愛媛県西予市 遊子谷の棚田】
旧城川町には昔お遍路さんの休憩場所としても使われた「茶堂」が多く残っているが、たまたまある茶堂へ向かっていたときに偶然に出会った棚田。黄金に色着いた田んぼを背景に、黒アゲハが彼岸花を飛びまわっていた。

九月 【大分県玖珠町 戸畑の棚田】
県道54号線を走っていた時、山の稜線に数基の風力発電のプロペラが並んだ風景を写真に撮ろうと思って止まったら、そこは玖珠川の支流に沿って広がる棚田でもあった。集落の周りは細長い盆地で、すべて階段状の棚田になっている。

十月 【新潟県小千谷市 川井の棚田】
すがすがしい秋日。ハザ木に架けられた稲束から漂う稲の匂いが懐かしさを倍増する。新潟ではこういった何段か横に稲を架けるハザ木が使われる。日本一の米どころである越後平野の秋の風物詩だ。

十一月 【愛知県新城市 四谷の棚田】
駐車場のある南側に立つと、山の斜面の下から上へ向かって続くダイナミックな棚田が俯瞰できる。一方、県道を登っていき上部から見ると、かなり急斜面に石を積んで作られた棚田であることがわかる。

十二月 【長野県長野市 栃倉の棚田】
「棚田百選」にも選ばれている北アルプスが一望できる棚田は虫倉山のふもとに位置する。棚田オーナー制度も取り入れて、耕作放棄が少ない地区だ。前日の夜降った雪でうっすらと雪化粧をした風景にハッと息を呑む。
 
 
 
【平成30年版「旧暦棚田ごよみ」特設サイト】
https://tanada.or.jp/tanada_goyomi/

【ご購入はこちらから(クレジットカード・コンビニ・銀行振込・携帯キャリア・後支払い 決済対応)】
https://tanadanet.buyshop.jp/

【Amazonでも購入できます!】
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2017/11/15

「山と渓谷」2017年12月号で『狼信仰を訪ねる旅』を執筆

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雑誌「山と渓谷」12月号では『狼信仰を訪ねる旅』を執筆しました。お犬さま(狼)像の写真も掲載しています。

山の雑誌ということもあって、山に鎮座する神社を中心に書きました。秩父や奥多摩の登山で出会った祠の前に、もし、小さな石像があったら、それは狼像かもしれません。

今回は、地域も絞って、主に埼玉県と山梨県が中心です。

埼玉県は、お犬さま(狼)のお札を最初に配り始めた三峯神社のこと。江戸と三峯のつながりについて、三峯山博物館名誉館長の山口民弥さんにお聞きした話を書いています。

また、山梨県は東京都との境、丹波山村の七ツ石神社の話題です。当ブログでも、何度か書いています。

崩壊寸前の神社は、今年8月下旬、「七石権現社旧社地」として村指定文化財に登録されました。来年4月ごろには発掘作業が行われて、登山道の整備とともに、社殿が再建されることになっています。お犬さま像も、なんらかの形で修復予定だそうです。

今回は数社のお札と、11社の狼像しか掲載していませんが、全国のお札と像をズラーッと並べたら壮観かもしれません。ぜひ、単行本化をお願いしたいですね。


山と渓谷のページはこちらです。
山と渓谷2017年12月号"
 
 
 
 
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2017/11/14

武甲山を目の前にした寺坂の棚田

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昨日は、久しぶりに秩父へ行ってきました。

ヴィーノ連れで、長瀞町や皆野町のお犬さま像をめぐりました。何度も秩父へ行っていますが、まだお犬さま像はたくさんあります。

予想以上にすばらしいお犬さまもいて、それは後日アップしますが、帰りに横瀬町の寺坂棚田に寄ってみました。

棚田の下に立派な駐車場ができていました。トイレもあります。

1部、刈り取られていない稲も残っていましたが、上のほうには、稲架が立っていて、すっかり晩秋の気配です。稲の匂い、いいですね。
 
 
 
 
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2017/11/12

今日は二十四節気「立冬」、七十二候「地始凍(ちはじめてこおる)」

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今日から二十四節気「立冬」の次候、七十二候の「地始凍(ちはじめてこおる)」です。

「大地が凍り始める」などといった意味です。「氷が張る」というのとは微妙にニュアンスが違っているようですが、今日は母子島遊水地から見た筑波山の11月中旬の写真です。

朝は冷えるようになってきました。最近は、ヴィーノが騒ぎ出すので、5時台に散歩に出るときもあります。
 
 
 
 
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2017/11/11

モンゴルのスナック菓子「CYMO スモウ」

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12日(日)から福岡国際センターで十一月場所が始まります。

白鵬、日馬富士、稀勢の里の3横綱がどういう相撲を見せてくれるのか期待です。とくに白鵬は、横綱勝率で相撲の神様と呼ばれた「双葉山超え」に挑むそうです。

モンゴルのスナック菓子の袋が出てきました。「CYMO(スモウ)」 です。

以前モンゴルへ行ったとき、街の商店で買ったものです。袋を捨てなかったのはかわいらしいキャラクターの絵だったからです。当時、朝青龍が活躍していた時期でした。だから白鵬ではなく、朝青龍がモデルなのかなと思います。

食料品売り場で見つけた菓子ですが、見た目、塩味を期待させるものなのに、口に入れると甘い。ちょっとした「裏切り」を感じました。

2種類ありますが、ひとつはカカオ味、もうひとつはミルク味です。味自体は悪くありませんでした。

 
 
 
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2017/11/10

カズオ・イシグロ著 『日の名残り』を読んで

171110(ヨーロッパのイメージ写真。小説とは関係ありません)


日系イギリス人のカズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を取ったというニュースで、初めてイシグロ氏の名前を知りました。

それで代表作である『日の名残り』(土屋政雄訳 早川書房)を読んでみました。『日の名残り』(The Remains of the Day)は、1989年刊行された小説で、イギリス最高の文学賞ブッカー賞を受賞しました。

難しくて、途中で挫折してしまうかなと思ったら、意外に読みやすく、面白い小説だなと思いました。

ざっと言うと、真面目で優秀な執事の主人公が、新しいアメリカ人の雇い主に勧められて旅をして、最後は自分の人生を振り返るというストーリーです。

この小説はアンソニー・ホプキンス主演で映画にもなっているそうで、そのうち観てみたいと思います。

それで、小説を読み終えて、ある映画を思い出しました。

それは、 『鑑定士と顔のない依頼人』 という映画です。

優秀な美術鑑定士が、美術品については完璧に真贋を見抜くのに、周りにいた人間は、鑑定できなかった(彼らの真の姿を見抜けなかった)という皮肉な結末の映画です。友人と女性にすっかり騙されてしまうのです。

「本物」を「良し」とする鑑定士(権威者)というものが、常識の枠から抜け出せなくなる人間の心理を象徴しているのかもしれません。

『日の名残り』の主人公 執事スティーブンスの場合も、イギリス伝統の「執事」という職業においては、真面目で優秀であるがゆえに、女中頭のミス・ケントンのスティーブンスに対する恋心を理解できなかったり、仕えていた主人がユダヤ人を解雇することにも疑問を持たなかったり・ ・ ・。

いや、恋心をわからなかったわけではなく、「執事はこうあるべき」という枠から抜け出せずに、自分の恋心を押さえてしまったと言うべきでしょうか。このあたりは特になのですが、スティーブンスの語り口が全般的に真面目過ぎて、ユーモアを感じさせる部分でもあります。

最後は桟橋で、イギリスの伝統や、不遇な最期をとげた前の主人、自分の執事人生を振り返り涙するのですが、ただ、主人公は前向きです。

新しい雇い主のアメリカ人の主人に、ジョークを言って笑わそうと計画するのでした。ジョークを言う練習をし、技術を磨くという姿勢が、また真面目なスティーブンスらしいなと思います。
 
 
 
 
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2017/11/09

【犬狼物語 其の二百八】 茨城県真岡市 白蛇弁財天の境内末社 三峯社

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筑西市の三峯神社撮影のあと真岡市へ向かいました。

ここには白蛇弁財天があって、末社として三峯社が鎮座しているという情報があったからです。

弁天は、古代インドにおける川の女神「サラスヴァティ」で、水神・農業神でした。当社には、2匹の白蛇が住んでいて、吉凶異変があると姿を現したと伝わっています。白蛇は弁財天の使いとも言われているそうで、狛犬ならぬ、狛蛇がお迎えしてくれます。

この白蛇弁財天も、他の銭洗い弁財天同様、本殿の裏側にまわると、池と小さな滝があり、取っ手を付けた網が置いてあります。それにお金を入れて、滝の霊水で洗うと、ご利益があると書いてあります。財布のコインを洗いました。紙幣もOKなんでしょうか。

境内に三峯社があります。小さな祠の前には、これまた小さな、高さが10cmほどの黒いお犬さま像が1対置かれています。台座には「三峯山」とあります。

背中が特徴的なお犬さまですが、色は黒でも、姿は、本山三峯神社のお札のお犬さまよりも、秩父市下吉田 椋神社のお犬さまと似ている気がします。

解説看板「三峯山由来」によると、三峯山社は江戸時代末期、嘉永四年(1851)に創建で、最初は屋敷神として祀られたそうです。

白蛇弁財天神殿の改築と池の整備のため、神殿に合祀されていましたが、末社として新しく建立されたものだそうです。
 
 
 
 
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2017/11/08

【犬狼物語 其の二百七】 茨城県筑西市 三峯神社の首長お犬さま像

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茨城県筑西市にも三峯神社があり、訪ねると、予想以上にすばらしいお犬さま像に出迎えられました。

神社は小さな公園になっていました。通りかかったおじさんが車の「所沢」ナンバーを見て、

「へぇ~、ずいぶん遠いところから。所沢のどこ? 俺も前住んでたんだよ」

と言いました。この辺の人にとって、埼玉県は隣県にも関わらず、所沢は遠いという感覚なのでしょうか。

遠いか、近いかは、その人の感覚の違いなんでしょうが、確かに、広い関東地方の西の果てに感じないこともありません。筑西市あたりにいると。

今でさえそうなのだから、江戸時代の人にとって、所沢どころか、秩父の三峯神社はかなり遠いところと感じていたでしょう。そこへお参りに行く意味は、だから今とは違っていたと想像できます。

社殿の玉垣前の左右、台座に乗ったお犬さま像は独特のフォームでした。首が長いお犬さまですがバランスが良く、流れるような曲線が美しい。静岡県の春埜山大光寺も曲線が美しいお犬さま像でした。気に入ってしまいました。ところどころ苔むした痕もまたいいですね。歴史を感じさせます。

三脚を立てて写真を撮っていると、たまたま公園に、別のおじいさんがやってきました。

声をかけると、この地区の三峯講の講元を務めている人でした。数年前まで自分で車を運転して秩父の三峯神社を参拝し、お犬さまのお札をいただいて帰り、講員に配っていたそうです。今は、取り寄せて、配るようになったとのこと。

お歳は聞いていませんが、70歳以上と思われ、年齢の問題もあるようです。三峯神社まで出かけるのは負担が大きくなってしまったそうです。それと、

「みんなの信心も薄くなってしまったしね」

という。

そうなんですよね。昔みたいに、火災・盗難除けとしては、今の時代厳しい。でも、信仰は時代とともに変化してきました。

だから、現代版の狼信仰というか、狼信仰に新しい意味を再発見できれば、生きている信仰として存続できるのではないかなと思うのですが。単に、過去の「遺物」「遺跡」となってしまってはもったいないと個人的には思います。

狼像はかなり古いものらしいのですが、おじいさんも詳しくはわからないとのことでした。

おじいさんのお父さんは、戦後すぐに亡くなってしまったので、この像のことを詳しく聞いていませんでした。ただ、

「三峯神社へ行ってお札をもらってきて講員に配ること」

というのが遺言みたいなものだったそうです。
 
 
 
 
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2017/11/07

今日は、二十四節気「立冬」、七十二候「山茶始開(つばきはじめてひらく)」

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いよいよ「立冬」です。寒さが苦手な俺としては、あまり嬉しくない季節到来なのです。

今年は夏・秋がなかったような印象です。長雨のせいでしょうか。ここにきてようやく晴れの日もあって、秋だなぁと思っていましたが、暦の上ではもう「立冬」なのですね。

また、七十二候は「山茶始開(つばきはじめてひらく)」です。

山茶花(サザンカ)の花が咲き始めるころという意味です。

ただ、山茶花と椿(ツバキ)は混同されがちだそうで、素人に見分けは難しい。なので、上に掲載の紅白の花が、どっちなのか、正確にはわかりません。

「漢字表記の山茶花は中国語でツバキ類一般を指す山茶に由来し、サザンカの名は山茶花の本来の読みである「サンサカ」が訛ったものといわれる。もとは「さんざか」と言ったが、音位転換した現在の読みが定着した。」(Wiki参照

へ~ぇ。「サンザカ、サンザカ、咲いた道~」ということですか。
 
 
 
 
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2017/11/06

【犬狼物語 其の二百六】 茨城県水戸市 八幡神社の「戌歳守護」像と「亥歳守護」像

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並木が美しい広い参道を進みます。

本殿は、慶長3年(1598)、水戸城主となった佐竹義宣公により建立され、国指定重要文化財に指定されています。

本殿脇には、御神木の「御葉付公孫樹(おはつきいちょう)」が立っています。黄色い葉と実が落ちていました。

御葉付公孫樹は、樹齢800年、樹高42m、幹周り9mという巨木で、雌木で多数の実を結びますが、稀に葉先に実を生じるところから、この名がついたそうです。葉先に実を結ぶ珍しいイチョウなのですね。

その御葉付公孫樹の左側に犬、右側に猪の像が祀られています。犬は「戌歳守護」、猪は「亥歳守護」とあります。これは、八幡宮が戌・亥歳の守り神であるからだそうです。

「一代守(イチダイマモリ)本尊」(守護仏、守護神)というそうで、生まれた年(十二支)によって、その人の一生涯の守り本尊は決まっています。戌・亥年に生まれた人の「一代守本尊」が阿弥陀如来・八幡大菩薩です。

数年前の写真を見ると、この二つの像だけが拝殿前に祀られていたようですが、今は、御葉付公孫樹の下に移され、また本殿の周りには犬・猪の像以外にも、十二支の像が揃っています。

干支の像が全部揃ってしまうことは「一代守本尊」という意味からしてどうなんでしょうか。
 
 
 
 
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2017/11/05

【犬狼物語 其の二百五】 茨城県ひたちなか市 平磯 三峯神社

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171030_2(那珂湊おさかな市場)

171030_3(平磯 三峯神社)

171030_4(平磯 三峯神社)

171030_5(平磯 三峯神社)

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171030_7(境内から望む平磯の漁村)


ひたちなか市平磯に三峯神社があると知って、東北からの帰り、寄ってみました。

何度も訪ねている那珂湊おさかな市場から北へ3kmほど行ったところです。おさかな市場では、いろんな海産物が安く買うこともできるし、食べることもできます。江戸時代、那珂湊は水戸の外港として栄えたところです。

今回は北から来たので、ナビを使っていましたが最後のところで迷い、民家前で掃除をしていたおじさんに道を聞きました。

「神社はあるけど、あそこかなぁ。三峯かどうかはわからいけど」

と言われて、行ったところは狭い道の行き止まりで(あとでぎりぎり車が通れるとわかったのですが)、左手には平磯漁村の家並みと、たしかに小さい神社がありました。社殿前には狼像らしいものも見えます。

「これだな」と思い、写真を撮りながら近づいて行ったら、「稲荷神社」と書いてあります。そして狼像と思ったのも、狐像でした。どうもこれではないようです。

車で引き返す時、別なおじさんが歩いてきたので、三峯神社を聞いたら、「三峯かどうかはわかりませんが」と言いながらも、他の小さな神社の場所を教えてくれました。

稲荷神社から北へ120mほどです。車が通れるような道ではありません。昔ながらの漁村の路地で、車を大きな通りに停めて歩いて裏路地へ入りました。すると、左手に続く急な階段があって、鳥居には「三峯神社」とありました。

階段を上って行くと、狭い境内に社殿と、1対の狼像が鎮座しています。境内からは太平洋と密集した民家が建ち並ぶ平磯の様子が一望できます。なかなか風情のある漁村です。

三峯神社というと、「山」のイメージでしたが、漁村の三峯神社は初めてお参りしました。

でも、三峯神社でも聞いた話ですが、江戸時代は、海に関する仕事をしている市場の人や、漁村の人たちも、お犬さまを信仰していて、参拝に訪れていたという話を聞いていたので、こういう所からも行っていたのかと。

それと、去年だったか、糸魚川市でも大火事がありましたが、海辺の集落の建物が密集しているところの火事は怖いものです。火難除けとしても、三峯神社を祀ることになったようです。

神社の創建は江戸時代の文化年間だといいます。調べたら、そのころ(文化4年(1807年))、常陸の国(茨城県)の近海で異国船出没が記録されています。そんな時代背景もあります。
 
 
 
 
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2017/11/04

【犬狼物語 其の二百四】 東京都立川市 もしダース・ベイダーが犬を飼っていたら?

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フロム中武での「七ツ石山展」を見た後、高島屋の方まで行ってみました。

このあたりに犬像があると、前から気になっていた情報があるからです。

立川駅北口、高島屋の駐車場への入口に犬像があります。他にもファーレ立川周辺には野外彫刻がたくさんありました。

調べたら、この犬像は、「ファーレ立川アート作品」の1作品だとわかりました。

作品紹介のページはこちらに載っています。

『無題』 ゲオルギー・チャプカノフ (ブルガリア)

犬像は、ブルガリア人の作家の作品だそうです。

ゲオルギー・チャプカノフは、社会主義リアリズムを代表するアーティストの一人で、いろんなものを造っていますが、工業廃棄物を利用したスクラップのオブジェなども造っているそうです。

解説文を読む限りでは、立川の鉄屑屋から、昔使われた農機具の残骸を集めて造ったものらしい。犬のフォルムは犬らしいのですが、金属の尖った部分が気になります。黒いので、もしダース・ベイダーが犬を飼っていたらこんな犬だったと思えるような犬像です。

田町のビル前に置いてあるフェルナンド・ボテロの「DOG」、グランちゃんとは違います。こちらは丸々としていて、対照的な犬像です。

このダース・ベイダーの犬像だけでこのアーティストの評価をしてはいけないのでしょう。彼の作品は他にもあります。「羊」です。

犬像と同じように黒い像で、同じく、鉄屑で造ってあるようです。ダース・ベイダーが飼っていた羊、といった像です。

1体だけではよくわかりませんでしたが、何体か見ているうちに、アーティストの「味」が感じられるようになりますね。嫌いではありません。

ファーレ立川周辺は、野外作品の置いていある空間を楽しむには、いいところです。アート作品の横で、親子がベンチに座ってお弁当を食べていたりしました。
 
 
 
 
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2017/11/03

「丹波山四季の写真展」と「七ツ石山展」 立川駅前フロム中武で11月2日~7日

171103_1(立川駅前フロム中武)

171103_2(フロム中武3F 「丹波山四季の写真展」「七ツ石山展」)

171103_3(「七ツ石山展」の展示の様子)

171103_4(七ツ石神社)

171103_5(七ツ石神社のお犬さま像)

171103_6(七ツ石神社のお犬さま像)


「丹波山四季の写真展」「七ツ石山展」が同時開催されています。

会場は東京都立川駅前フロム中武3階催事場、会期は11月2日~7日です。

「七ツ石山展」は、今年7月に東京ドイツセンターで展示されたものと基本は同じですが、玉川麻衣さんの狼の絵の新作も展示されています。

「狼信仰」について調べている過程で知った展覧会でしたが、展示されていた佐治多さん撮影の崩壊寸前の七ツ石神社と、壊れかけたお犬さま像に、なんだかよくわからないですが、軽い衝撃をおぼえました。

この魅力に取りつかれてその後、実際に七ツ石山にも登り、神社も参拝したことは以前ブログに書きました。

今月中旬発売予定の「山と渓谷」12月号の「狼信仰を訪ねる旅」にも、この七ツ石神社のことと、丹波山村地域おこし協力隊隊員の寺崎さんのインタビューを載せているのですが、ちょうど昨日、原稿の校了日となりました。

そんなタイミングでの2度目の「七ツ石山展」だったので、昨日初日にさっそく出かけたのでした。会場のフロム中武は立川駅の北側150mほどの大きな交差点にあります。会場には寺崎さんもいらしゃいました。

8月下旬には、七ツ石神社は「七石権現社旧社地」として村指定文化財に登録されました。今、どんな風に神社の再建をするか、お犬さま像をどうするか、検討中とのことでした。

そして、来年雪解けの4月ころに、神社の発掘をするそうです。何か宝物が出てくるのか、あるいは、資料となるものが出てくるのか、楽しみです。俺もこの発掘には立ち会おうと思います。

なお、下3点の写真は展示作品ではなく、青柳撮影のものですが、これが来年再建される七ツ石神社です。なので、こういう形で見られるのは、来年3月くらいまでということになりそうです。
 
 
 
  
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2017/11/02

昨日は「十三夜月」、今日は七十二候「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」

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昨日の夜は、旧暦九月の「十三夜月」です。「豆名月」または「栗名月」とも呼ばれます。

「十三夜月」も月が美しいとされて、中秋の名月と両方見るのが良いとされていたそうです。十三夜の月見は、中秋の名月の次という意味でしょか、「後の月見」と呼ばれます。

江戸時代、遊女たちが片方の月しか見ないのを「片見月」「片月見」といって、縁起が悪いと考えていました。遊女に嫌われたくない男たちは、両方見るのに躍起になっていたらしいのです。もっとも、これは遊女たちの営業戦略だったという説もあるらしい。

でも、考えてみれば「十三夜月」を愛でる習慣というのは面白いですねぇ。何?この13番目という中途半端な月は?と、西洋人なら思うかもしれないですが。「不完全の美.」なのです。

そもそも先月の「中秋の名月」も、「満月」とイコールではありません。「中秋の満月」ではないのです。(たまたま満月の年もありますが) どこか欠けているのに、というか、欠けているからこその「名月」なのです。

そして今日は、二十四節気「霜降」、七十二候「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」です。

北国や日光などの高い所では「楓蔦黄」で違和感ないでしょうが、まだ南国や里では紅葉にはちょっと早い時期です。

それでも、だんだん涼しくなって、いや、寒くなっていくと、冬が近づいていることを実感します。
 
 
 
 
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