【犬狼物語 其の二百十一】 埼玉県長瀞町 武野上神社の犬像?狼像?
長瀞町の武野上(たけのがみ)神社へは、寄居町を経由したので、国道140」号線を北から下っていきました。
宝登山神社の約1.5キロほど北に位置しています。国道を折れて200メートルほど西へ進むと突き当りが総持寺で、神社はその手前にありました。
住宅もありましたが、周りは畑が広がっているので、けっこう明るく開放的な雰囲気で、いわゆる幽玄な境内というわけではありません。
鳥居のイチョウが美しい。紅葉も終わりに近いのでしょうか。
境内に入ると、社殿の右奥に、高い木が立っているのが目に入ります。
これはご神木のけやきで、根回り9m、高さ25m、樹齢約700年の大木です。境内にはご神木を含めて9本のけやきがあり、町の天然記念物に指定されています。
拝殿前に一対、向かい合っている犬像が置かれています。右側は子連れです。
ところで、これは犬像なのか? 狼像なのか? 見た目は狼風ですが、案内板によると神社は、もともとは丹生明神(たんしょうみょうじん)と呼ばれていたそうです。丹生明神は弘法大師と縁があり、眷属は狼ではなく和犬です。弘法大師を高野山に案内したのが和犬(紀州犬)と言われているからです。
でも、石像にはあばらが表現されていたり、牙もあることから、秩父の狼信仰に影響されて、犬の姿が、狼の姿になったのではという説もあります。犬と狼の融合した姿と言ってもいいのかもしれません。
いずれにしても、頭(耳?)に特徴のある石像は、一目見ただけで忘れないユニークな姿です。
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