「警察犬イルミナ号が、銃器を発見」というニュース
警察犬イルミナ号が、銃器を発見したとニュースになりました。
イルミナ号は雌のラブラドルレトリバーで9歳。違法薬物と銃器の両方を識別できる「ハイブリッド犬」です。柱の中に隠してあった暴力団の拳銃を嗅覚で見つけたとのことです。(毎日新聞参照)
以前、イルミナ号はミュージシャンの覚せい剤も発見したという優秀な警察犬です。ミュージシャンとは誰でしょうか? あの方かな?
犬の嗅覚には俺も一目置いています。実際ヴィーノと暮らしていると、ヴィーノの嗅覚のすばらしさを実感します。
とくにヴィーノが得意なのは、野生動物の発見です。山を走っていて、そわそわしだし、そして薮や林に向かって吠える。俺には何なのかわかりません。そのうち猿や鹿や狐や狸などが目の前に現れます。北海道のヒグマにだけは知らんぷりを貫いていましたが。
北海道で、前方にキタキツネを見つけたりして、俺も視覚では勝てることがありますが、嗅覚では無理です。ヴィーノはそれほど視覚がいいというふうには見えません。
ヴィーノは匂いで世界を認識しているような気がします。ただ、遠くのものは発見できるのですが、逆に近いところのものを発見できない、ということもあります。たとえば、目の前にある小さなおやつを探せずにうろうろすることがあるのです。
これはどうしてでしょうか。
想像ですが、視覚に「近視・遠視」があるように、嗅覚にも「遠嗅・近嗅」というものがあるのではないかな。
たとえば人間も、急に目の前10cmに何か出されても、すぐには見えない(ボケて見える)といったような感じです。だからヴィーノはこのとき「遠嗅」モードになっていて「近嗅」モードにはなっていないからではないかと。
ところで、オリヴァー・サックス著の『妻を帽子とまちがえた男』に、ある医学生が夜、犬になった夢を見て、目覚めたら、犬のような鋭い嗅覚になっていた、という話については、前も触れました。。
カフカの『変身』みたいなこともあるんだなぁとびっくりです。もしかしたらカフカもそういう感覚の体験があったのかもしれませんが。
それでも最近はヴィーノの影響もあって、俺も匂いに敏感にはなっています。通路の角を曲がった時、何秒か前にそこを通ったであろう、人間の匂いに気が付くことがあります。
それと、匂いで過去の出来事を思い出したり。「あっ、この匂い、雲南省だ」とか。嗅覚は、より本能に近い感覚ともいわれています。
ただ、俺はまだ電柱のオシッコの匂いで、近くにかわいい雌犬がいることもわからないし、ヴィーノの肛門の匂いを嗅いでも、ウンチ臭いだけですが。
世界を匂いで感じたら、どう見えるんだろう。ヴィーノが見ている世界を俺も見て(嗅いで)みたい。
にほんブログ村
| 固定リンク
コメント