2017酉(鳥)年から2018戌(犬)年へ 「羽犬」の像
2017年は酉(鳥)年ですが、2018年は戌(犬)年です。酉年から戌年への橋渡しをするような犬像があります。
それは、福岡県筑後市の「羽犬」像です。すでに【犬狼物語】でも紹介しました。
伝説がふたつあって、ひとつは「悪犬伝説」ひとつは「愛犬伝説」です。
秀吉も信長同様、鷹狩りを好んだそうで、鷹狩用の犬である「鷹犬」は「御犬」と呼んで大事にされましたが、反対に、野犬は殺されて鷹の餌にされたという話があります。犬の運命は天国と地獄の、両極端の開きがあったんですね。
伝説に、「悪犬」と「愛犬」という一見矛盾するような2つの伝説が同時に伝わっていることも、人々の心の葛藤をそのまま表しているような気がします。「野犬」と「鷹犬」の、あまりにも両極端な2つの犬の立場そのものが伝わった結果なのかもしれません。
とにかく史実はわかりませんが、羽の生えた犬というユニークな動物を生み出した人々の想像力を面白いなぁと思います。
古くは鷹狩自体を「鷹犬」と呼んでいるケースも多くあるそうで、鷹狩では「鷹」と「犬」は切り離せないものだったようです。
空に飛び上がるような犬の像はまさに羽の生えた鳥と犬が合体したような姿で、「羽犬」はまさに「鷹犬」そのままではないかと思うのですが。
これが偶然にも、2017年と2018年の干支が合体したような姿になっています。
戌年はどんな年になるんでしょうか? 秀吉が連れていた愛犬は飛び跳ねるような活発な犬だったそうです。そんな羽ばたける年になってほしいものです。
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