【犬狼物語 其の二百六十】 長崎県松浦市 「庄屋の忠犬」
松浦市に伝わる「庄屋の忠犬」という伝説だ。
庄屋が夜、寄合から帰ると、愛犬がやたらと吠えて、可愛がってきた俺を忘れてしまうとは許せんと、刀で斬ってしまった。犬の首は高い木にいた大蛇の首に食らいついた。
庄屋はそして気がついた。あれだけ狂ったように吠えていたのは、大蛇が俺をねらっているのを知らせるためだったのかと。
すまないことをしたと庄屋は後悔し、命までかけて助けてくれた犬を手厚く葬り、祠を建てて、今宮神社となづけた。
これは典型的な小白丸(大蛇退治)型の伝説だ。
伝説の今宮神社という小さな社は、市の中心地から佐世保方向にいったところに実在した。
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