スーパーボランティア・尾畠春夫さん
今や時の人、2歳の男の子を発見した尾畠春夫さん。
すごいとしか言いようがありません。車中泊しながら、現場では何ももらわない、自己完結のボランティア。言うだけではなく、実際に実践しているところがすばらしい。
そして尾畠さんが発する言葉には、実践に裏打ちされた説得力があります。
「子どもは下には行かず上に行くという習性」だとか「赤い服を着ているのは被災者が元気になるように」という、尾畠さんがボランティアなどの活動を通して、実地に学んできた言葉は、本人は「学歴がない」といっていますが、まるで心理学者のようです。
それから、前々から気になっていたことも、改めて思いおこさせます。それは何の分野でも、プロとアマチュアの垣根がなくなりつつあることです。
行く方不明者を探すことも、アマチュアが活躍する時代になってきたか、という思いです。
だからこの流れは、政治家にも当てはまる、そういう時代がきっと来るでしょう。仕事としてやっている「政治屋」ではなくて、本当にやりたくてやるアマチュア精神の政治家が活躍する時代が。
「職業」という概念の転換点です。
そしてもう一つ、気になることがありました。
子どもが無事に見つかったというのに、批判する人はいるもんだなぁ、ということです。尾畠さんが幼い子に飴をあげた行為を非難する人たちです。喉に詰まらせる危険があるということらしい。母親が抱く感想としてわからないでもありません。
でも、そもそも飴は小さなものだったようだし、この話の本質は、子どもが無事に見つかったということで、そりゃぁ、多少の不手際はあるでしょうが、そこを上げ足取ってどうするんでしょうか。
非難する人って、けっきょく、尾畠さんのように「探してあげよう」とは思わないんですよね。
今回のことばかりではなく、何に対しても批判ばかりする人たちは、自分は快適なエアコンの部屋でスマホのこっち側にいて、傷つかないことを十分わかっているから好き勝手に言える。そこが実際に行動する人と違うところでしょうね。
行動には危険も責任も伴うのです。リスクがあるのです。でも、そんなこと百も承知です。それでも「助けたい」という尾畠さんの思いの尊さに敬意を払うべきだと思います。
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