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2018/11/30

2019年の干支 トンパ文字「亥・いのしし・猪」

Dongba_inoshishi01


2018年の戌年も、あと1か月で終わります。「犬」関連でいろいろとあった年でした。「犬」から「狼」に移りつつありますが。

2019年の干支は亥年です。

毎年恒例になっていますが、これは来年の年賀状用のトンパ文字で「亥・いのしし・猪」です。これは基本形なので、これから年末に向けて、違ったバージョンのトンパ文字もアップする予定です。

『納西象形文字譜(雲南人民出版社1981年)』の「猪」の文字を元に、イラストレーターで描きました。オリジナルですので、自由にコピーして使ってもらって大丈夫です。

トンパ文字(東巴文)は中国雲南省北西部、麗江を中心に住むナシ(納西)族に伝わる象形文字です。
 
ナシ族の祖先は古代中国の西北部に住んでいた遊牧民羌族で、その中の一派が南に移動し、やがて現在の麗江に住むようになったと考えられています。

ナシ族は千年あまり前、表意象形文字を作り出しました。この象形文字で、民間故事伝説、宗教経典などを著しました。とくに、この文字は、トンパ(東巴)教の経典を書写するのに用いたところから「東巴文(トンパ文字)」と呼ばれます。ナシ語では「ソチォ・ルチォ」(樹の記録・石の記録)と呼び、千数百種類(1200~1300とも言われる)の文字があります。

トンパ文字で著したトンパ経典は現在でも、中国内外に2万冊ほどが残っています。経典の内容は、宗教、民俗、歴史、文学、天文歴法、哲学など多岐にわたっています。古代ナシ族の「百科全書」と呼ばれるゆえんです。

宗教儀式同様、今ではこのトンパ文字を読める人間もほとんどいなくなってしまい、トンパ文化研究所を中心に保存活動が行われています。

でも、最近ではトンパ文化が見直されて、学校でも教えられているというニュースがあったので、これからもトンパ文字は生き続けていくかもしれません。
 
 
 
 
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