11月1日、犬の日に紹介するのは『オオカミと野生の犬』
犬の日は、社団法人ペットフード協会が1987年に制定した記念日です。
犬の「ワン (1) ワン (1) ワン (1) 」にちなみ11月1日と決められました。どうして1月11日や、11月11日でなかったのかは、突っ込まないことにします。
今日の本『オオカミと野生の犬』(菊水健史 監修・近藤雄生 本文・澤井聖一 写真解説)は、世界のオオカミと野生のイヌを紹介した本です。
美しい写真が満載で、見ているだけでわくわくしてきます。ナショナルジオグラフィックにも掲載されていたホッキョクオオカミの写真は特にすばらしい。流氷を飛び越える瞬間の写真です。
絶滅した日本のオオカミについては、国立科学博物館と北海道大学植物園の剥製の写真が掲載されています。
オオカミの仲間たちには、柴犬や秋田犬も入っています。
日本犬(にほんいぬ)は、古くから日本に住んでいる犬の総称ですが、日本犬の本質や理想的な体型をもとに、日本犬保存会が「日本犬標準」を定めています。
次の6つの在来犬種が日本犬の代表的な犬種として、国の天然記念物に指定されています。(「越の犬」も天然記念物に指定されましたが、1971年に純血種が絶えました)
秋田犬は、1931年7月31日、柴犬は1936年12月16日、天然記念物に指定されています。
柴犬は現在日本で飼育されている日本犬種の約8割を占めているほど人気の犬種です。日本犬の中では小型なので飼い易いということもあります。縄文犬から続く日本犬の特徴を備えているといわれてきました。
最近では外国でも人気の犬種ですが、柴犬は、世界的に見ても、重要な存在であることがわかってきたという。
2002年のスウェーデン王立工科大学の発表によれば、柴犬こそ、最も古い起源を持つ犬である可能性があるとのこと。一番狼のDNAに近い犬ということになるらしい。
「イヌの起源を示すDNA解析の例」のリストによると、遺伝的に狼に近い犬種として、この柴犬、次はチャウチャウ、そして3番目が秋田犬です。秋田犬も狼系の犬種です。
欧米の犬種より、日本を含む東アジアの犬種の方が、犬の祖先になるオオカミと近いということであるらしい。
以前、犬はモンゴルやチベットで家畜化されたという研究発表がありました.。
イヌの家畜化、発祥の地は中央アジアか? (2016/05/09)
この東アジアの犬種がDNA的に狼に近いという話と符合しますね。家畜化された犬は、アジアから世界各地に姿を変えながら広がっていったということのようです。
そして家畜化された犬が早い段階で日本に来て、大陸から隔離されて、そのまま古いDNAを持ったまま、現在の柴犬や秋田犬に繋がっているということなのでしょう。
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