【犬狼物語 其の三百二十六】千葉県我孫子市 竹内神社のイヌ科動物の石像
印西市木下(きおろし)の「唐犬濱之墓」から約3.5km離れたところに、我孫子市の竹内神社があります。
ここにも像があるとのことだったので、寄ってみました。
入り組んだ住宅街の、布佐中に隣接した高台にありました。玉砂利の表参道の先に鳥居も見えました。ただ、駐車スペースがありません。
たまたま近くの民家から出てきた奥さんに、竹内神社の駐車場を聞いたら、「神社の駐車場はないんですよね」という。
ただ、奥さんに神社の裏側へは車で行けますよと教えられたので、彼女の言う通り布佐中のグランド脇を通って行ってみたのですが、道は狭いうえに行き止まりなどもあって、結局神社への道はわかりませんでした。
それで表参道前に戻り、妻とヴィーノにまた車の留守番をしてもらい、一人で境内へ上がりました。
境内にはイヌ科動物の石像が2対ありました。これは狼?犬?狐? どんな由来がある像なんでしょうか。
1体は顔が欠け、1体は上半身が無くなった状態です。
境内には、「三峯山」の祠、「三峯神社 布佐開運講 二十五回登山記念」の碑もありました。太い尾を見ると狐かなとも思ったのですが、やっぱり「三峯山」の祠を見てしまうと、「お犬さま」に見えてきてしまいます。
先日、NHK「ダーウィンが来た」 は「最高の相棒 イヌと人」でしたが、いつもは科学的な内容なのに、ファンタジーの描写が多かった気がします。群れで落ちこぼれの狼が人に近づいて「犬」になっていくところなどは。まるで、犬になった狼は仲間や野性の魂を捨てて、ごはんをもらえる境遇に安住の地を得たみたいな姿にも見えて、これってどうなの?と思いました。 俺の「狼から犬へ」の物語とはちょっと違います。
まぁ、ファンタジーが多くて、犬と人の関係を美化したいというのは、わからないでもないです。科学番組のスタッフと言えども、それだけ、犬は特別なんだな、冷静ではいられなくなってしまうんだな、感情に訴えてくるものがあるんだな、犬には、と思いました。
ところで、NHKの別番組でも見たのですが、狐を、より穏やかな個体を掛け合わせていくと、「犬」のようになるという事実。犬、狼、狐の区別は、意外とあいまいだなと思いましたね。生物学的にもそうなら、信仰の対象になった三峯の狼、稲荷の狐といった神使ならなおさらそうだろうと。 以前読んだ本に、神使である狼が、狐へと変わった例が書かれた本があったような気がします。
竹内神社に置かれている石像を作った石工が、どこまで犬や狼や狐を区別しようとしていたか疑問です。いや、そんな区別は信仰にはあまり意味がないかも。もっと緩やかでもいいと思うのは俺だけでしょうか。
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