犬は時間を気にしないのか
「ほぼ日」から発行する絵本『生きているのはなぜだろう。』を前に行われた、養老孟司さんと池谷裕二さんの対談。
https://www.1101.com/yoro_ikegaya/2019-05-13.html
対談で、犬が時間の観念がないんじゃないかという話が出てきます。
「昨日とか一昨日という概念は、犬には絶対にないです。明日と明後日の区別つくのって、おそらく人間だけじゃないでしょうか。」
「時間が人間のようにしっかり流れてるのは人間だけ、ということは、「時間というものは、人間の脳にしか存在しない」ということです。つまり、時間は人間だけがもつ幻想である、ということになります。」
確かに科学的にはそうかもしれません。俺もそう思います。でも、一方で「日」「月」「年」単位の時間ではなく、もっと短い時間の観念はあるんじゃないかなとも思っています。
ヴィーノは、意外と「待て」が得意です。今までで一番長い「待て」は、犬のイベントで参加した「待て大会」。ボーダーコリーなど、賢い犬たちに交じって、ヴィーノも奮闘しました。惜しくも優勝とはなりませんでしたが、でも、「待て」は得意なんだなと知ったのでした。
人間は同じように「待て」を命令されたら、昔のことを思い出して、しばらく待てば、あとでこのおいしいおやつを食べられるんだ、だから我慢して待っていようと考えるでしょう。でも、「待て」がいつまでも解除されずに、5分くらい続いたらどうでしょうか? こんなに長い時間待っているのに、まだかよ!とイライラしてくるに違いありません。
このように、俺たちは時間を気にしています。ヴィーノを見ていると、同じように長い時間が経つほどイライラしているのを感じます。もし時間の観念がまったくないのなら、何分「待て」させられようが関係ないはずです。「待て」を命じられたら、「よし」をいわれるまで、ずっと待っていられるのではないでしょうか。
こうしてヴィーノを見ていると、ほんの短い時間ですが、少しは時間の観念があるようにも感じます。感じているのは飼い主だけなのかな。
どんな実験をすれば時間の観念があると証明できるのでしょうか。こいういう課題も心理学(比較行動学)で習ったはずです。考えてみます。
| 固定リンク
コメント