マレーシア・ペナンの旅(06)ペナンの獅子像(狛犬)
ペナンには、中国系の寺院も多く、1対の獅子像(石獅子)が守護しています。
狛犬ネットの「狛犬分類研究」によると、日本の狛犬は中国の獅子像がルーツだそうです。
「長江を境にして、主に北側で見られる北獅、南側で見られる南獅に大別されますが、この北獅・南獅という分類は、中国の獅子舞でも使われています.。北獅はいかめしく、やや頭でっかち。南獅は装飾性に富んでいるのが特徴です」
中国の獅子像は左右がほぼ同じで、日本のように「あ・うん」になっていません。そう言われて見れば、そうですね。どっちも同じ姿です。
日本では、平安時代になって、左右異なる外見を持つ獅子と狛犬の像が対で置かれるようになりました。シンメトリーを嫌う日本の美意識から、という説もあります。獅子・狛犬という組み合わせは日本で生まれたものだそうです。その後、姿は左右とも獅子のようになり、名前は狛犬というのが定着して、今日に至っているそうです。
そんな中国人からは、狼像(お犬さま像)はどう見えるんでしょうか? あまりにも「獅子」からは程遠い「素朴で弱弱しい像」と映ってしまうんでしょうか? とくに、飛騨高山や奥多摩山中の神社の、素朴で可愛らしい「はじめ狛犬」のような像は。そのうち、聞いてみたいと思います。
でも、一番強い動物が守護するという発想ならば、そもそも虎も獅子も象もいなかった日本で、狼が守護像になったのは、別に不自然ではなく、むしろ具体的で、現実味を覚えたのかもしれません。
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