【犬狼物語 其の三百七十五】東京都中央区 水天宮の子宝犬
戌の日の安産祈願で有名な水天宮の子宝犬の像です。
水天宮の子宝犬については、当ブログでも何度か書いているし、『犬像をたずね歩く』にも掲載しています。
栄養も医療環境も良くなかった時代に、出産・子育てはたいへんなことで、難産の末に亡くなってしまう赤ちゃんも多く、このため、安産・子授け・子育てを神仏に祈願することが熱心に行われました。これが子安信仰です。
子安信仰の形はいろいろあります。木花開耶姫、子安観音、地蔵、鬼子母神などの神仏の他、安産・多産の象徴として、また生命力にあやかろうと、犬も信仰の対象になりました。
戌の日に安産のお参りをする、妊娠5ヶ月の戌の日に妊婦が岩田帯をつけるのもそのためです。「犬張子」「犬の子」のようなものもあります。
日本全国には、子安信仰にまつわる「子宝犬」「撫で犬」「守護犬」「夢叶い犬」「安産犬」など、たくさんの犬像が存在します。
犬の安産や多産にあやかろうという信仰からきたものらしいのですが、なぜ「犬」なのか、というのが、いまひとつピンとくるものがありません。他の動物でもいいのに、なぜ・・・
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