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2019/11/29

まなびジャパンの連載「狼信仰」東北地方の山の神信仰とオイノ祭り

Manabijapan


 


まなびジャパン:Manabi JAPANの連載「狼信仰」第9回は、東北地方の山の神信仰とオイノ祭りです。


記事はこちらでお読みください。


https://manabi-japan.jp/culture/20191031_16294/


 


ところで、先日のトークイベント「オオカミは大神」には、Manabi JAPAN関係者も来ていただきましたが、そのとき質問されて、どうして連載の「狼信仰」は人気記事なのか?というものがありました。


連載は好評で、常に読まれている記事の上位にあるそうです。これ自体嬉しい話なんですが、どうしてそんなに人気なのかは、俺も分析していないので、「わかりませんねぇ」と答えただけです。連載を始めたときは、それほど期待されているようにも正直感じてなかったし、俺自身も、ただ俺が興味のあることを書かせてもらえる場所を提供してくれて、ありがたい、といった程度のことでした。でも、ふたを開けたら、「狼信仰」に興味のある人がいっぱいいたというわけです。


確かに、SNSなどの投稿を見ていても、たとえば、インスタグラムの狛犬ランキングでも、第一位は秩父の三峯神社、三つ鳥居前のお犬さま(狼)像だし、狼がある種、何かのシンボルになっているのは間違いありません。


それをこの前のイベントでは、8つほどの「テーマ」として提案したものですが、このどれか、というよりは、複合したものなのでしょう。一番大きいのは、やっぱり「パワースポット」にある狛犬(狼像)ということは関係しているんだろうなぁと思います。また像自体、筋肉ムキムキのパワーを感じる造形なので、アートとしての強さもあるのかもしれません。「神秘」「強さ」「畏怖」などがキーワードでしょうか。


もう少し、この分析を進めていけば、お犬さま(狼)像にみんな何を求めているのかがわかってくるのかなと思います。そして原稿も書きやすくなると期待しています。


 


 


 


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2019/11/27

今日11月27日から二十四節気「小雪」の次候「朔風払葉 (きたかぜ このはを はらう)」

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今日11月27日から二十四節気「小雪」の次候「朔風払葉」、そして今日は 旧暦11月1日・朔日です。

「朔風」とは北風のこと。

「北風が木の葉を払い除ける」などといった意味になります。

このところ急に冷えてきた気がします。今週末は真冬並みの寒さになりそうですので、体調管理には気を付けましょう。 

 

 

 

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2019/11/26

【犬狼物語 其の四百五】東京都東村山市 八坂神社内の御嶽神社&三峯神社

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東京都東村山市の八坂神社境内の摂末社。右から、三島神社、三峯神社、御嶽神社、蚕影神社です。ここにも御嶽神社と三峯神社の祠が祀られていました。

普通の狛犬はありましたが、狼(お犬さま)像はありませんでした。なかなか狼像はないものですね。

 

 

 

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2019/11/25

スライド&トークショー「オオカミは大神:狼像をめぐる旅」を終えて

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(渋谷区 宮益御嶽神社)

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(練馬区土支田八幡 三峯神社)

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(豊玉氷川神社 三峯神社)

 

最初は予約者が少なく、どうなるんだろうと心配していたイベントでしたが、最終的には満席になって、断ったお客さんも出ました。

こういったイベントは最後になるかもしれません。当日朝まで、映写するファイルを、ああでもない、こうでもないといじっていましたが、どうすれば自分の思いが伝わるのか、それを考えながら作るファイル制作は時間がかかってたいへんだからです。しかも、「狼像・狼信仰」についてのファイルは初めてだったので、特にそう感じたのかもしれません。

昨日の話は、狼像や狼信仰を「こんな古いものがまだ残っていた」ということだけではなくて、今あるものに、自分との新しい物語を見つけることを提案するものでした。

その物語は個人的なものでいいのですが、そうすることで、狼像や狼信仰は、過去の民俗ではなくて、今のものとなって、それをめぐる意味というものも生まれてくるのではないでしょうか。

狼像をめぐりながら、街歩きをしながら、自分の物語を見つけていく。そのきっかけとなるような話にしたいという思いでした。

 

物語のテーマとしては、たとえば:

●1: パワースポット(自然崇拝)として 鎮守の杜を守る狼像など

●2: 「お犬さま」つながりで、愛犬の健康祈願など

●3: 「おいぬ」から「老いぬ」にこじつけ、長寿祈願

●4: 狼・犬の「多産・安産」のイメージから、子安信仰の対象

●5: 家族のきずなが強い狼のイメージから、縁結び・恋愛成就の守り神

●6: 土地の物語の掘り起こし (地域おこし)

●7: 自然(山)と人間をつなぐもの(たとえば、『もののけ姫』のサンは、300歳の白い狼犬モロの君に育てられた。モロの君自身が自然神「シシ神」との橋渡し役)

●8: 目に見えない世界・異界とのつながり

初めは害獣除けとしての信仰から始まった狼信仰も、火災除け、盗難除け、疫病除け、戦争中は武運長久の祈願など、時代が要請する人々の願いが狼信仰に現れているわけで、それなら現代でも、時代の要請としての新しいご神徳を見つけられるのではないか。信仰も生き物なので、形を変えて生き延びていくのは自然なことでしょう。

そこで、狼像や狼信仰を過去の民俗としてではなくて、自分との物語を新しく構築して、狼像をめぐる巡礼をしてみませんか、という提案をしたわけです。

 

そして俺個人の物語として、自然崇拝というところから、都内の狼像を「ゴジラ型お犬さま」というくくりで並べてみました。

狼信仰は、農作物を守ってくれる感謝の思いだけではなく、山に棲む得体のしれないものに対する畏れもありました。それは、自然に対する「感謝」と「畏れ」そのものです。自然を象徴する存在としての「お犬さま」に見えます。

一方のゴジラも、アメリカ映画が描く、ただ単に人間を襲う凶暴な怪物「GODZILLA」とは少し違った感覚です。

確かに日本の街はゴジラによって何度も壊されました。しかしそれは、台風・津波・地震と同じ自然災害のようにも感じられます。

だからゴジラを倒せばハッピーエンドか、というと、そうでもなく、来てほしくないけど、いなくなったら困るみたいな存在ではないかなと思います。

実際、映画『シン・ゴジラ』では、「ゴジラは自然災害か?」という議論が交わされました。

 

 

 

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2019/11/23

二十四節気「小雪」、七十二候「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」

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11月22日からは二十四節気「小雪」、七十二候「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」です。

「虹を見かけなくなる」などといった意味ですが、冬場は日の光が弱まるので、確かに虹をあまり見ません。虹は「夏」のイメージの方が強いかもしれないですね。

虹の色を日本では「7色」と答えるのが一般的でしょうが、アメリカでは7色と6色に答えが分かれるらしい。メキシコのチャムラ族は3色、リベリアのバッカ語では2色、ジンバブエのショナ語では3色、ドイツ語では5色というふうに、民族(国)によっていろいろです。(『色を探求する』p.82参照)

色はもともとは無段階に変化していくので、「何色」と区切る仕方がこんなにも違うのはどうしてなのか、不思議です。

思考は言語が決めるという説(言語相対性仮説)があります。日本では小さいときから「虹は7色」と教えられるので、虹を見たとき、そこに7色を見てしまうというのです。

これに反論し、言語は文化に影響を受けるというものもあります。簡単に言うと、ある色とある色を区別するのは、何らかの文化的な理由があるから、その色名ができたということでしょうか。

いずれにしても虹の色数は民族によって違うというのは面白いし、逆に言うと、日本人であっても虹を6色であるとか、5色であるとか主張してもいいことになります。実際そう見えるならなおさらです。さすがに2色はないと思いますが。
 
 
 
 
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2019/11/21

【犬狼物語 其の四百四】「狼と頭蓋骨」江戸時代の象牙製の緒締め

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これは江戸時代の、象牙製の緒締めで、大きさは17mm×5mmと小さいものです。頭蓋骨と狼の意匠です。

海外の人からの問い合わせで、この狼の緒締めについて、何でもいいので情報があれば教えてくださいとのことです。だれかご存知の方がいれば、メッセージをお待ちしています。

大きさがわからなかったので、掌に載せたものを再度送ってもらいました。

確かに小さい。これを細工する日本の職人技に感嘆する外国人の気持ちもわかります。

 

 

 

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2019/11/20

11月24日(日)のトークショー「オオカミは大神:狼像をめぐる旅」

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11月24日(日)のトークショー「オオカミは大神:狼像をめぐる旅」のファイルを作成中です。

ようやく全体ができました。

前半は、日本全国の狼像や狼信仰について、後半は、「東京狼」と銘打って東京都を中心にした関東地方の狼像と狼信仰の神社や祭りについてです。

今は、それぞれの写真についての解説文を作っているところです。全部は覚えられないので、写真といっしょに載せておきます。

狼像や狼信仰は、「こんなものがまだ残っていた」ということではなくて、今あるものに、自分との新し物語を見つけてみるということを提案するものです。その物語は個人的なものでいいのですが、そうすることで、狼像や狼信仰は、過去の民俗ではなくて、今のものとなって、それをめぐる意味というものも生まれてきます。

とにかく、話は面白くなくとも、狼像は千差万別で面白いと思います。

席はまだありますので、十分にありますので、興味のある方は、ぜひ聴きに(観に)いらしてください。お待ちしています。

 

イベント 「オオカミは大神〜狼像をめぐる旅〜 by 青柳健二」

2019年11月24日(日)
Chaabee
135-0032 江東区福住1-11-11
chaabee11111@gmail.com 
080-5409-5099
facebookのイベントページ

open 12;30、start 13:00 (end 14:30 )
2,000円+1ドリンクオーダー(予約制)

ご予約: chaabee11111@gmail.comまで、お名前、人数を明記の上、お送りください。chaabee からの返信メールを持って、ご予約完了となります。

 

 

 

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2019/11/17

立川市 昭和記念公園

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撮影で立川へ行きましたが、昭和記念公園は、イチョウの黄色が見頃でした。夜はライトアップをするらしい。

今日は天気も良くて、たくさんの人出が。

と、思ったら、公園では蚤の市が開かれていて、その来場者でいっぱいでした。

駅前の人だかりを覗いたら、上棟式(たてまえ)の再現が行われていました。残念ながら撒かれたお菓子は拾えませんでした。

昔はよく「たてまえ」やってましたね。子供のころ、覚えています。たしか、大工さんは餅を撒いていました。

中国雲南省大理に住むペー族も、「たてまえ」のときには、鶏の血を新築の4柱に付けてから、ドラやチャルメラの楽隊の演奏の中、棟木を引っ張り上げてから、棟梁が撒きますが、撒くのは「マントウ」。中を割ってみたら、5分硬貨が入っていて、日本でも5円硬貨が入っていたことを思い出したものです。

 

 

 

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2019/11/12

令和二年(2020年)版 「旧暦棚田ごよみ」ネット販売中

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NPO棚田ネットワークのHPで、令和二年(2020年)版 「旧暦棚田ごよみ」販売中です。

https://www.tanada.or.jp/tanada_goyomi/

平成25年版から発行している「旧暦棚田ごよみ」も、今回で8年目を迎えます。新天皇が5月1日に即位して令和の時代がスタートしました。だからこれが「令和」と印刷された最初の「旧暦棚田ごよみ」になります。時代の変わり目に、使う暦も変えてみてはいかがでしょうか。

昔の人は、毎日変化する月の満ち欠けに規則性を見出しました。でも、月の満ち欠けだけでは、季節がずれていきます。それで太陽の動きも考慮したのが太陰太陽暦です。

中国の創世神話では、五代目皇帝・帝俊の義和夫人は太陽である息子を10人、嫦娥夫人は月である娘を12人産みました。ところが堯帝の時代に、10人の太陽がいっせいに輝き、大地は灼熱地獄になりました。堯帝は弓の名手・羿(げい)に、9個の太陽を射落とさせました。太陽は一つとなり、元の世界に戻りました。日本にもこれと似た射日神話が伝わっています。

中国古代の地理書である『山海経』にも、10個の太陽や12個の月が水浴するという話が出てきます。これは1年間が12か月からなる考えを反映したものだそうです。

太陽が多すぎる混沌とした世界を月の存在で秩序を保つと解釈できるかもしれません。また、10個の太陽や12個の月は、十干十二支や太陰太陽暦を連想させます。

日本では中国由来の太陰太陽暦を日本風に改良して使ってきましたが、明治5年に太陽暦(新暦)に変更され、それまで使っていた暦は「旧暦」と呼ばれることになりました。

人が生活していくうえで、季節や月日の区切りというのは、大切なものです。自分がどこにいるかわからないと不安を覚えるのと同じように、時間的にも自分の現在の位置が分からないと不安になるからです。だから暦の大切さを実感するし、どのような暦を使うかで、その人のライフスタイルが決まるといってもいいでしょう。

明治以降、近代文明は、夏は涼しく、冬は暖かく、という人間にとっては住みやすい環境を作ってきたわけで、それはそれで悪いことではありませんが、それに伴って、季節感を失っていきました。何かを得れば、何かを失うのは、仕方ありません。

「旧暦棚田ごよみ」は太陽暦(新暦)に慣れている人にとっては、正直使いづらいものです。でも、使いづらいことが、かえって日付や季節や月の満ち欠けを意識させてくれます。

旧暦をあえて令和の時代に使うことは、大げさにいうと、季節感を取り戻す意識革命なのです。

 

 来年は閏年なので、13カ月あるので、表紙と合わせて14カ所の棚田で構成されます。

京都府伊根町 新井の棚田

長野県長野市 大岡乙の棚田

熊本県上天草市 大作山の千枚田

新潟県十日町市 星峠の棚田

長野県千曲市 姨捨棚田

島根県益田市 中内垣の棚田

群馬県中之条町 上沢渡の棚田 

福岡県東峰村 竹の棚田

三重県熊野市 丸山千枚田

山形県大蔵村 南山の棚田

長崎県長崎市 大中尾の棚田

埼玉県横瀬町 寺坂の棚田

栃木県茂木町 石畑の棚田

山形県山辺町 大蕨の棚田

 

 

 

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2019/11/08

今日は、二十四節気の「立冬(りっとう)」、七十二候「山茶始開(つばきはじめてひらく)」

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「立冬」です。寒さが苦手な俺には、とうとう来たか、という感じです。

雨が多いなと思ったら、急に涼しく(寒く)なってしまって、今年は「秋」がなかったような気がします。

もう来年の立春が待ち遠しいくらいです。

 

 

 

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2019/11/06

赤城山

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赤城山へ車中泊の旅に行ってきました。もちろんヴィーノ連れです。

ふもとの道の駅で泊り、朝早く赤城山に上がったのでそれほど車も多くなく、すんなりと大沼湖畔までたどり着きました。途中の紅葉は見事でしたが、上まで行くともう紅葉は終わっていて、むしろ冬景色です。白樺が美しい。

そこから大沼を一周しました。最初は風が強く寒いのなんの。途中赤城神社に参拝です。そのうち晴れ間が出て温かくなり、最高のハイキング日和になりました。

大沼一周は約1時間半かかりましたが、湖畔にはキャンプ場もあり、多くの家族連れキャンパーが景色のいいところで朝食をとっているところでした。

その後、覚満淵 へ移動。県立赤城高原ビジターセンターも駐車場から覚満淵はすぐ近くです。

ここはさすがにヴィーノ連れはダメなので、ヴィーノは車に残し、俺たち夫婦だけで一周しました。

水が透明できれいです。大昔は大沼とひとつの湖だったそうです。「小尾瀬」とも呼ばれていますが、湿生植物と高山植物の宝庫で、快晴になったということもありますが、中間湿原/高層湿原の景観はすばらしいものでした。

 

 

 

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2019/11/02

【犬狼物語 其の四百三】 埼玉県川越市 砂久保三峯神社&三光三峯神社

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(砂久保稲荷神社=砂久保陣場跡)

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(砂久保三峯神社)

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(三光三峯神社)

 

 砂久保陣場跡の解説看板によると、現在砂久保稲荷神社が鎮座するここは、戦国時代に扇谷上杉氏、山内上杉氏、古河公方足利氏の連合軍と小田原北条氏が河越城をめぐり戦ったときに陣が張られた場所だそうです。稲荷神社の狛狐の奥に、三峯神社もあります。

また、三光三峯神社は、東武東上線/地下鉄有楽町線「川越市」駅から徒歩約6分のところの住宅外にあります。屋敷に鎮座するようにも見えます。

 両社とも祠だけで、詳しい事情は今のところわかりません。残念ながらお犬さま像もありませんでした。

 

 

 

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