【犬狼物語 其の四百二十三】東京都板橋区 桜川 御嶽神社のお犬さま3対
東京都板橋区の桜川御嶽神社を参拝しました。東武東上線の上板橋駅を出て、南に続く上板銀座商店街を抜け400mほど歩くと、城北中央公園に至ります。野球場や体育館があり、時折歓声が聞こえてきます。
その一角に御嶽神社が鎮座します。
正月用だと思いますが、鳥居から階段に向かって両側に提灯が下げられています。
この神社を3対の狼像が守っています。(プラス1体、正体不明の壊れた像が、正体不明の祠の横に置かれています)
一の鳥居そばの狼像は昭和35年奉納されたものです。階段を上ったところの二の鳥居横には昭和61年11月奉納の狼像がいます。
そして社殿の右側にある覆屋の中には、古い狼像がいます。
解説看板によると、
「信州の御嶽山(一説に甲州)を勧請したと伝えられる。境内にある嘉永七(一八五四)年銘の狼型狛犬は、山岳信仰を伝えるもので、同型のものとしては都内でも有数の古さを誇っている。毎年三月八日に行われる昆謝祭には、強飯式の面影を残す大盛飯の膳、大根で作った鶴亀(逢来山)を神前に供える風習が残されている。板橋区教育委員会」
だそうです。この古い狼像は、板橋区HPによると、下新倉(埼玉県和光市)の石工・石田栄蔵によって造られ、当時、神社の肝煎(きもいり)をつとめていた宝田氏・木下氏が中心となり安置したもので、「御嶽神社の狛犬」として板橋区登録有形民俗文化財に指定されています。
なお、看板には、「信州」か「甲州」とありますが、HPでは、「武州御嶽」を勧請したように書いてあって、つまり、三御嶽のどれを勧請したのかはっきりしていないようです。
まぁ、とにかく、原初的なパワーと同時に愛嬌も感じられる、すばらしい造形です。神社を守る狼像としてふさわしい姿をしているのではないでしょうか。「東京狼」の東京23区内の狼像の中では、1番か、2番目に好きな 狼像です。
3対とも、それぞれの時代の狼のイメージの違いも分かって、狼信仰の神社としても大変重要な神社だと思われます。
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