【犬狼物語 其の四百四十九】東京都大田区 多摩川浅間神社内の三峯神社
多摩川駅の南、多摩川沿いの丘に鎮座しているのが、木花咲耶姫命を祀った多摩川浅間神社です。『オオカミは大神:狼像をめぐる旅』でも取り上げたところで、再訪しました。
手水舎の向かい側の合祀殿には、左から阿夫利神社、三峯神社、稲荷神社、小御岳神社の四社が祀られています。
ここに2対1体、合計5体のお犬さま(オオカミ)像が置かれています。昔の写真を見ると、屋根がない祠が並んでいますが、平成28年(2016年)の参道整備にともなって、屋根付きの合祀殿という現在の形になったようです。
小御岳神社の前に奉納されているのが不思議でかわいい像です。一見すると、ブタのようにも思えますが、これもオオカミ像らしい。
三峯神社を護っているのは、1体のお犬さまですが、けっこう損傷がはげしく、修復されたあとがたくさんあります。
社務所で伺ったところ、三峯神社などの末社は、明治時代、田園調布内に点在していた祠を合祀したもので、今は、三峯講はありません。ただ、神社では、何年かおきに三峯神社へ参拝し、お札をもらってきて祀っているそうです。
また、境内には主祭神の木花咲耶姫が炎の中で出産したという故事にちなんで、子産石や夫婦銀杏などもあります。
子産石とは自然石で、長い年月をかけて海の波で削られて丸くなり、本体の大岩から分離してできたものだそうです。まるで子どもが産まれるように。だから「子産石」の名前が。
撫でると子どもに恵まれるという言い伝えもあります。別名「子宝石」です。
手水舎の奥へ進むと広々とした展望が開けます。社務所の屋上が展望スペースになっています。
多摩川が流れ、左手には対岸の武蔵小杉のビル群、右手には東横線の線路と、その奥には富士山も。(この日は靄でみえませんでしたが)。
この場所は、映画『シン・ゴジラ』のロケ地にもなったところです。
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