六四天安門事件とアメリカのデモ
1989年6月4日は、六四天安門事件の日です。
俺はあの年の5月は貴州省でミャオ族「四月八」の祭りを撮影していました。(上に掲載の写真は「四月八」の祭りではなく、その前に行われた凱里ミャオ族の「芦笙会」の写真)
そのころから、ホテルで見るテレビなどでは、天安門に学生たちがたくさん集まっているニュースがあったように記憶しています。
その後帰国しましたが、ほどなくして天安門事件が起こりました。貴州省で知り合った日本人留学生(当時北京で留学中)が、急きょ帰国して、事件について話すためにワイドショーに出演したことも覚えています。
今だにこの事件について中国ではタブーですが、毎年香港で開かれていた六四追悼集会が、今年は当局に許可されなかったという。表向きはコロナ感染拡大防止のためと言っていますが、中国の、反体制活動を禁じる「香港国家安全法」制定方針を全人代で採択したことと関係があるのではないでしょうか。
ところで、今、アメリカでもデモが拡大しています。白人警官が黒人男性を死なせたことをきっかけに広がった抗議デモが暴力的になってきました。
朝日新聞DIGITALによると、
トランプは「抗議デモを「終結させなければならない」と宣言した。州知事らに、州兵を動員して「警察当局の圧倒的な存在感」を作るよう求め、そのような行動を取らない場合は米軍を派遣する意向を表明した。」
トランプは軍隊をちらつかせてデモの拡大を押さえようとしています。デモの首謀者が問題あるとしても、六四天安門事件のような自国民に自国の軍隊が発砲するというとんでもない事件を糾弾しておきながら、同じような「六四」がアメリカでも起こってしまうなら、なんだアメリカ、お前もか、です。
人権、民主、自由を標榜しておきながら、結局は、国家というものは、個人を犠牲にしても生き延びたいんだなと幻滅するしかなくなります。いったい個人を犠牲にして成り立つ国家とは何なのでしょうか。
アメリカで「六四」が起こらないことを祈ります。
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