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2021/08/03

【犬狼物語 其の五百六十五】神奈川県横浜市 師岡熊野神社

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『オオカミは大神 弐』に載せるため、関東各地の神社を周りましたが、その中で「没」になったものも多くあります。師岡熊野神社も、その中の一社です。

東急東横線の大倉山駅から徒歩15分、狼像があるというネット情報を頼りに参拝しました。

この神社には横浜市の指定無形民俗文化財の「師岡熊野神社の筒粥」神事があります。解説看板によれば、

「筒粥とは稲作民族の間で行われる粥占・粥だめしの一種で、竹筒や芦の筒を入れて粥を煮、筒の中に入った米粒の数で作柄・豊凶や天候を占う年占です。師岡熊野神社では毎年一月十四日に行い、粥粒の量により農作物の作柄などをそれぞれ五種に分け占札に記入し、氏子区域に配布します。農家では、これを参考にして種蒔きをしました。また、粥は参詣者に供せられ、これを頂くと風邪をひかぬといわれています。(後略)」

筒粥神事は青梅市の武蔵御嶽神社でも行われていて、上尾市にかつてあった御嶽講では、代参したときこの筒粥の結果を書いた紙もいっしょにいただいて帰ってきたといいます。その結果を見て、作物を変えたりしていたようです。

さて、ここのお犬さま(狼)像ですが、結論を言うと、「わからない」ということで、今回『オオカミは大神 弐』には載せないことにしました。

確かに像はありました。確実なのは稲荷大神の石祠前にあった4体の狐像です。ネットで「狼像」とあったのはこの狐像のことのようです。

ところが、それとは別に、もう一体あって、それが微妙なのです。それは他の像よりも小さく、対ではなく、1体だけで、尻尾は直立ではなく、いったん巻いてから立っているので、なんとも悩ましい。

しかも、この稲荷大神の隣には、御嶽社&道祖神の合祀祠が祀られています。御嶽社由来の石像だったものが30センチ移動した(動かされた)可能性もゼロではない状況です。俺の頭の中では、「筒粥」「御嶽神社」「お犬さま」が結びつき、この像が「お犬様かもしれない」から「お犬さまにちがいない」という妄想を生んでしまったようです。

ただ冷静に見れば、顔つきは、耳がなくなっていて丸いのですが、やっぱり狐なんでしょうね。

そこで社務所でも聞いてみたのですが、すべて「狐」像であるという認識で、小さい像が、御嶽社にあったものかどうかもわからないそうです。少なくとも「狼」という話は出ませんでした。やっぱり小さい像も狐像なんだろうなと想像するしかありません。

こういう事情で、今回は、載せるのをやめたということなのです。

 

 

 

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