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2021/12/25

分散参拝を旧暦で

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コロナは年末にきてオミクロン株という脅威に向かおうとしています。幸い、今のところ、弱毒化しているようですが、感染者はこれから爆発的に増えていくでしょう。油断はできません。

初詣は「分散参拝」が言われていますが、この際初詣を「旧暦」でやったらどうでしょうか。

ちなみに、来年の「旧正月」は、2022年2月1日です。切りがいいところから始まるのも、旧暦での初詣参拝はやりやすいかもしれません。

日本では中国由来の太陰太陽暦を日本風に改良して使ってきましたが、明治5年に太陽暦(新暦/グレゴリオ暦)に変更され、それまで使っていた暦は「旧暦」と呼ばれることになりました。

新暦を使い始めたのは、日本の国の長い歴史から見ればほんの束の間です。日本に「旧暦」が導入されてから約1400年。新暦で祝った正月はまだ149回しかありませんが、それよりずっと多い1250回くらいは旧正月を祝っていたわけです。祭事も農業も旧暦にのっとって行われ、生活をしてきました。

月の満ち欠けは心理的にも物理的にも、人間の生活に影響を与えるものでした。もちろん「世界標準」となった太陽暦によって科学技術が発展し、豊かになったのも事実なので、否定するものではありません。

むしろこの機会に、旧暦と新暦の併用を提案したいのです。旧暦を価値あるものとして、切り捨ててしまわなくてもいいのではという思いです。現に東アジアの国々では旧暦を併用しています。どうして日本だけ捨ててしまったのか疑問です。

まずは初詣を、旧暦でやってみる。みんなじゃなくてもいいです。半数の人がやったら、それだけでも「分散参拝」の効果はあるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

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2021/12/23

【犬狼物語 其の五百七十九】大阪府能勢町 慈眼寺の狼像

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大阪府能勢町に慈眼寺の狼像です。

関東地では三峯信仰、御嶽信仰の影響が強いですが、この狼像は「娘とオオカミ」というオリジナルの物語を持っていて新鮮な感じです。

先に、隣村の長谷の棚田の写真を撮ってから慈眼寺を参拝したので、夕方になってしまい薄暗くなりかかっていました。長谷の棚田については、先日書いた通りで、「棚田」をテーマに撮影していたときから何度も訪ねていて、今回「狼像」と近い場所にあることを知って、不思議な縁を感じているところです。

石段を上っていくと、山門の手前に、能勢町観光協会が設置した解説看板があります。

もと兵火により焼亡した三草山清山寺の一坊自雲庵であったが、延徳二年(1490)芳寿和尚が再興して師の永琛和尚(曹洞宗洞雲寺二世)を開祖とした寺である。境内の観音堂並びに宝篋印塔は清山寺から移したものでこの塔は概ね完存にして町内最大級の優作で、刻銘によれば、文和三年(1354)大乗妙典を法界衆生の平等利益のため、作善供養した証として造立したものである。

山門を入ると、正面に本堂、左側には観音堂、看板にあった宝篋印塔もありました。宝篋印塔は、花崗岩製で高さ206.7cmあり、基壇に文和三年(1354)の銘があります。

 

慈眼寺のHPから引用すると、

今をさかのぼること、およそ1400年前三草山清山寺を取り囲む

四十九院の一坊としてこの地に自雲庵という宿坊があった。

この宿坊こそ現在の慈眼寺である。

大いなる暦の流れにより、三草山清山寺は焼失(織田の戦火による)してしまったが

神山村の村民の手により、ご本尊(千手観音)は当寺の境内に観音堂としてまつられている。

又、この観音様は「娘とオオカミ」というはなし(「まんが日本昔ばなし」)にあるように

願掛観音としても知られている。 

 

どういった物語でしょうか。少し詳しい話は慈眼寺HPの「娘とオオカミ」に載っているので、興味のある方はご覧ください。

 http://www.eonet.ne.jp/~jigen/mesume.html

 

ところで、狼像が見当たりません。どこなんでしょうか。観音堂の裏側や境内を探しましたがわかりません。ふと、不安がよぎります。

そこで寺にいた奥さん(住職のお母さん?)に狼像の場所を尋ねると、大きな木の傍にあることを教えてくれました。予想外に大きな狼像です。前足をあげた堂々とした姿です。もちろん関東の「お犬さま」や中国地方の「狼さん」とも違います。

住職がちょうど帰宅したというので、いろんな話をお聞きすることが出来ました。

 狼の伝説を世間に知ってほしくて、住職が自ら依頼してこの狼像を設置したという。20年ぐらい前です。

「村で管理している観音さんなんですけど、あちらに山があるでしょ。三草山です。もともとは三草山の山頂にお寺があったんです。1430年ほど前のことです」

観音堂のちょうど後ろには、おわん型の山影が見えて、月が昇っていました。それが標高563mの三草山です。

「仏教伝来当初、この辺は仏教都市だったんです。聖徳太子の教育係をしていた日羅というお坊さんが、朝鮮の百済出身でしたが、百済から九州の熊本の方から渡って、こっちの方にきはった。その人が建てたお寺がこの三草山と、剣尾山の山頂にあった。三草山のご本尊が、織田信長の焼き討ちで、このお寺も焼かれているんです。そのときにお坊さんが持って逃げて、最終的にここに降りてきて、今もそのときのご本尊はちゃんと残っています」

聖徳太子、織田信長も出てくるかぁ。いろんな有名人の名前がたくさん出てくるところは、さすが歴史があるところだなぁと思います。

「あの物語に石段が出てくるんですよ。観音堂をお参りするのに、娘が毎日毎日、21日間願掛けに行って、満願の日に、一番下から上を眺めると、上から狼がにらんでいた。登って上まで行ったら狼が見えなくなって、願がかなったと。狼が千手観音の化身ではないかという話です」

父の盗人としての濡れ衣を晴らしたい一心で願掛けを続けた娘の目の前に現れた1匹の狼。決心した娘は目をつむり、観音経を唱えながら石段を登っていきました。すると、無事に観音堂の前に辿り着いたので目を開くと、狼はいなくなっていました。その後盗人も捕まり、父の無罪が証明されました。狼は観音様の化身に映ったという話です。

ここで狼は怖い存在です。怖いからこそ、それでもお参りした娘の一途さが心を打つのでしょう。娘の覚悟を試した観音様が遣わした狼だったのかもしれません。

翌朝、もう一度慈眼寺を参拝して、あらためて狼像の写真を撮りに行きました。すると、昨日の夕方には気がつかなかったのですが、神山集落にも棚田があって、棚田の先に、慈眼寺の屋根が見えます。

そして狼像が鮮やかな紅葉の中にたたずんでいることがわかりました。まるで娘が狼を見た場面を再現しているようでした。

 

 

 

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2021/12/19

大阪府能勢町 長谷の棚田

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まったく偶然なのですが、狼像を求めていたら、なんと、何度も撮影している大阪府能勢町長谷の棚田を再訪することになりました。この隣村、神山にある慈眼寺に狼像があったのです。

棚田を撮影しているときは、まだ狼像や狼信仰は知らなかったので、当然、こんな近くに狼像があるとは思ってもみませんでした。

もちろんこれは偶然なのでしょうが、「棚田」と「狼信仰」が交差する土地になりました。

 狼像についてはまた後日書きます。

 

【以前雑誌に掲載した記事】

大阪の街に比較的近いところにある棚田というだけで興味は引かれた。都会から近いし、どうせたいしたことはないだろうと高をくくっていた。 しかし「意外にも」という言い方は現地の人に失礼かもしれないが、伝統的な日本家屋も残っているし、三草山のふもとの斜面は棚田になっていて、かなりいい里山風景なのだ。 美しい風景は、それだけで人の気持ちをいやしてくれたり、感動させたりしてくれるのだが、ここに隠し味が加わると、感心度が高まる。 普通に見ていると「ガマ」があることはなかなかわからない。「ガマ」とは、横穴式の石組みの上に土を盛って田んぼにする独特の灌漑施設のこと。つまりトンネルの水路だ。これは田んぼの灌漑だけでなく、洪水調節の役割も果たしているという。全国各地で、似たようなものがあるが、ここでは「ガマ」と呼んでいる。 私たちは「風景はタダ」といったような誤解をしてしまいやすい。もちろん田園風景は、農家の人たちの日々の作業があるからこそ保たれている。こんな「ガマ」の技術も農家の人たちの生活から生まれた試行錯誤の結果なのだ。 こんな知恵が隠されているんだなぁと思うと、風景の見方が少し変わってくるような気がする。  

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2021/12/17

神戸市 メリケンパーク

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コロナ禍で、なかなか長期の犬連れ車中泊の旅のタイミングが取れず、ほぼ2年ぶりの旅。

今回は、「旅するヴィーノ」「棚田」「狼像・狼信仰」の3テーマでの撮影です。

長期とは言っても、今回は9日間だけなので、大阪府、京都府、鳥取県、島根県、岡山県に絞りました。

「狼像・狼信仰」に関しては、西日本の様子を概観する目的だったので、主要な狼信仰の神社を参拝し、次の本に載せる掲載許可を取りながらになりました。

大きな神社は楽なのですが、狼信仰に関しては重要でも、小さい神社が多く、あとで管理者を探すのは至難の業です。それは過去2冊の「オオカミは大神」の出版でわかりました。
役所に問い合わせても「個人情報保護」もあり、教えてくれなかったり、そもそも、管理者が地元の人さえ知らない場合が多く(自治会で1年交代の当番などのため)、その場で探しあて、掲載の許可をもらうしかありません。

それでも、参拝した12神社の中の2神社では管理者がわからず、今度行った時の課題です。

埼玉から高速を使って神戸で降りて、まず、メリケンパークへ行きました。埋め立てられた広々とした公園で、じゃっかん紅葉も残っていました。神戸ポートタワー、神戸海洋博物館、ホテル、展望広場などの施設があります。

 

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2021/12/06

令和4年(2022年)版 旧暦棚田ごよみ

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令和4年(2022年)版 旧暦棚田ごよみ

 

【TEL、FAX、メールでのご注文&お問い合わせ 】

 

NPO法人棚田ネットワーク 旧暦棚田ごよみプロジェクト

 

TEL. 03-5386-4001 ( 受付時間 13:00 ~ 17:00 土日祝をのぞく)
FAX. 03-5386-4001 / E-mail:koyomi@tanada.or.jp

 

※ FAX、メールでのご注文の際は、お名前、電話番号、ご住所、部数をご記入の上ご送信ください。
※卸・委託販売ご希望の方もお問い合わせください。
※贈答用会社名入の制作も承りますので、お問合せ下さい。

 

 

 

 

 

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