ウクライナ侵攻のプーチン
力を持った者が、やりたい放題する、力による現状変更は絶対許すことはできません。しかも「核」で脅すって、いつの時代だ?と驚くばかりです。脅すばかりではなく、本当に使ってしまうのではないかという危なさを感じます。
ここにいたっては、プーチンを排除するために、ウクライナ人だけではなく、痛み・混乱は我慢しなければならない、日本人もその覚悟はしないといけないのではと思います。
プーチンの言い分は、NATOがこれ以上東に延びるのを阻止する、ウクライナはもともと同じ民族だから、ウクライナの現政権は民衆を虐げているからそれを助けるためなどと言っていますが、これは表向きの大義であって、もっと下世話な理由なのではないかと思います。
どんなに権力を持とうが、単なるおっさんです。だから自分の身は可愛いし、死にたくない。とくに、イラクのフセイン、リビアのカダフィなど、独裁者がどんな惨めな末路を迎えるか、じゅうじゅう承知していると思います。
どんなたいそうな大義名分を掲げようとも、死にたくないから、という生き物としての戦い、そう考えるとこの非論理的な行動も少しは理解できるかもしれません。
反プーチンの敵を暗殺や粛清し、自分が権力を失なったときの状態を怖がっているのは間違いありません。権力が強くなればなるほど、いつ首を取られるかと戦々恐々とし、さらに強権になっていかざるをえない。
やたらマッチョな肉体を誇示するのも、心理学的なところからいえば、弱いからこその見せかけであり、それは、「弱い犬ほどよく吠える」という諺そのものです。狂人としかみえなくなったプーチンの今の姿はそれを表しているように思います。
そこで希望は、ロシア国内での反戦・反プーチンの動きですが、今のところ、徹底的に取り締まられていて、多くのロシア国民はプーチンに拍手喝采を送っているようです。とくに年寄りですね。
この反戦・反プーチンのうねりが大きくなれば状況は変わってくるのかなと思います。外国からどんなに非難されても、国内で人気があれば殺されることはありませんが、国内で反プーチンが盛り上がることが恐ろしいはずです。
予想に反してウクライナ兵の士気は高く、何の大義もなく、プーチンの命令で侵攻したロシア兵とは雲泥の差です。戦いは長引くかもしれません。そうなったらロシア人も、自分の家族が兵士として死ぬ人数が増えていけば、その憤りはプーチンに向かっていくことでしょう。
一般のロシア人も現実を知り、まともな感覚を持っていれば、プーチンの行動がどんなにか狂っているのかわかるはずです。
そして、今、これを許せないのは、ヨーロッパの話だけでは済まないからです。北方領土がロシアに占領されて、台湾問題なども影響するでしょう。明らかに日本も当事者です。
プーチンの論理でいえば、習近平が台湾同胞を助けるために台湾に侵攻するのも許することになってしまいます。華やかなオリンピックの陰で、ふたりはどんな話をしていたんでしょうか。
でも、習近平も、プーチンがこれほど狂っているとは予想していなかったようで、ロシアといっしょに「悪者」と見られるのは避けるでしょうから、逆に、当分、台湾進攻はなくなったかもしれません。
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