水木しげるさん生誕100年
今日は、水木しげるさん生誕100年です。
これは「今から思えば」なのですが、30年前、あるきっかけで、水木さんの雲南省の妖怪探しに同行しましたが、その時は、単なる「有名人」といっしょに旅ができることに舞い上がっていました。でも、30年経ってみたら、知らない間に水木さんの世界と近いところにいる自分に、不思議な縁を感じます。
そのきっかけを与えてくれたのが、当時、雲南省や香港でよく出会っていたKさん(当時は、白族の民間信仰を研究?の学生)です。Kさんは水木さんと知り合いでした。それでKさんが水木さんの案内役になったのではなかったかなと思います。俺はKさんに頼んで、この旅にカメラマンとして同行させてもらったのです。
それからはずっと連絡も取っていなかったので、忘れてしまっていましたが、今Kさんは民俗学者になり、大学の教授をしているようです。
そのKさんが、なんとこのような本の監修をしているんですよ。驚きました。
『東京周辺 神社仏閣どうぶつ案内 神使・眷属・ゆかりのいきものを巡る』
神使の像の案内本。もちろん狼像も含まれます。俺もKさんの傍に、いつの間にか寄っていたということなんです。
「雲南省」「水木しげる」というものが、俺とKさんを結びつけるキーワードになっています。これを単なる偶然と呼ぶには惜しい現象でしょう。
水木さんとの旅については、同行者など、ほとんど詳細は忘れてしまっていますが、いまでも強烈に覚えているのは、水木さん自身、シャーマンになりたいという言葉です。当時は「は?」でしたが、今ならわかる気がするし、実際似た存在にはなっているんじゃないかなと。
それと、大理の街で夕食後、空の暗闇に向けて写真を撮っていたことです。さすが、水木さんだ!と思いましたね。
狼信仰、お犬さまを撮影しているのは、水木さんに導かれたのか、それとも妖怪(見えないもの)に導かれたのか。
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コメント
川野さん
お久しぶりです。
流れ流れて、今はこのようなことをやっています。川野さんにいつの間にか寄っていましたが、考えてみると、当時の雲南は、いろんな意味で刺激的で、今、狼信仰を探している感覚と、雲南で少数民族の村を探している感覚は、近いものがあり、時々雲南を懐かしく思っていたところです。
俺も昨年12月に木野山神社の奥宮を参拝しましたが、今月また行く予定です。16日には里宮で祭があるらしいのですが、それには間に合わないかもしれません。でも、他の神社では、4月は狼祭りが多い季節だと聞いているので、兵庫県、鳥取県、広島県などの狼信仰ゆかりの場所を訪ねる予定です。
そのうち、また雲南と同じように、どこかの狼像の前で偶然会うことがあるかもしれませんね。まるで雲南のように。
投稿: あおやぎ | 2022/04/09 07:47
ご無沙汰しております。本のご紹介など、他のところでも頂いておりまして、ありがとうございます。狛犬や獅子像に興味をもちまして、青柳さんとも近いところにいまも興味がつづいているご縁をありがたく感じております。先日木野山神社の奥宮に登りました。西日本の狼像、興味津々です。
投稿: 川野 明正 | 2022/04/08 13:41