【犬狼物語 其の六百四】岡山県倉敷市 木野山神社のお札
倉敷市の美観地区を歩きました。今はコロナ禍で少ないですが、いつも観光客でごった返していたような印象があります。
でも、この観光地が意外にも、狼信仰にとっては無視できないところなのです。
高梁市の木野山神社を勧請した木野山神社があり、木野山講が3つもあります。講元を務めている人にも話を聞くことが出来ました。
街を歩いていると、木野山神社のお札を見ることもできます。玄関先に貼ってあったり、店の奥の壁に貼ってあったりします。
もともとは明治期のコレラ除けとして勧請されたものですが、倉敷は昔から交通の要衝で、人が集まるところであり、とくに疫病が流行ることには神経質になっていたのかもしれないといいます。
倉敷の美観地区といったらバリバリの観光地で、知らない人がいないくらいですが、実は、狼信仰が今でも生きているというところが、とても面白く感じます。文化が重層的なのです。だから街を歩いていても、単なる観光地という視点ではなく、人々の暮らしを新しい視点で見ることができます。
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