【犬狼物語 其の六百六十】雛段飾りの犬筥
岩槻人形博物館に展示されていた「犬筥(いぬばこ)」です。
犬筥は雌雄一対、上下に開く張り子で、天皇の玉座の脇に置かれていた守護獣(狛犬)に由来するという。 この犬筥が江戸に伝わり「犬張子」になりました。
犬筥は、江戸時代には武家の嫁入り道具にもなり、上流家庭では産室や子どもの寝室などに置かれたり、婚礼に用いられるなどしました。犬の多産・安産にあやかった子どものお守りとして生活に密着したものだったようです。
それは浮世絵を見てもわかります。雛祭りには雛道具のひとつになり、雛段にも飾られるようになりました。浮世絵の中にも犬筥が描かれています。
博物館では、犬筥の自作キット、ポストカード、ワッペンなどが売られています。
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