2023/12/31
2023/12/30
2023/12/29
【犬狼物語 其の七百十三】岩槻の「雷獣」はイヌ? オオカミ?
「雷獣(らいじゅう)とは、落雷とともに現れるといわれる日本の妖怪のこと。(中略)江戸時代には雷獣の知名度は非常に高かった。(中略)空の上にはまだ知られていない生物が住み、それが落雷などの天変地異によって地上に落下するものと考えられ、雷獣の伝承が生まれたといわれている」 (wikiより)
全国にいろんな雷獣の話がありますが、姿かたちは様々なようです。正体は、イタチやハクビシンやタヌキあたりらしいのですが、埼玉県には、オオカミか?イヌか?と思われる雷獣の絵が遺されています。
それが、元文二年(1737)、武州崎玉郡岩槻領掛村で、雷雨時に捕らえられたとされる「雷獣」の絵です。
たしかにこれは他の雷獣とは違い、オオカミか、イヌの姿です。珍しい動物だったので「雷獣」としたのでしょうから、いつも見慣れているイヌよりもオオカミの可能性が高いのではないでしょうか。
ただ、胴体のまだら模様が気になります。まだら模様ならば、イヌの可能性が高くなるかな。でも、なぜ「雷獣」と思ったのか、ちょっと疑問です。
それと、書いてある大きさの記述を見てみると、「尾際ヨリ耳マデ長一尺五寸」(約45cm)だそうで、子どものオオカミとかか?
2023/12/28
2023/12/27
【犬狼物語 其の七百十一】狼信仰関連地図【東北編】
東北地方の、狼信仰に関連すると思われる寺社・祠・石碑・狼像などの分布地図で、名称ごとに色分けしました。
基本は関東地方同様、GoogleMapで検索したもの、それと村田町歴史みらい館企画展「再び、オオカミ現る!」「牙を剥け」の資料、ネット情報や、自分でたまたま見つけたところなども加えてあります。
関東地方でも触れましたが、「これがすべてではない」ことを強調しておきます。未発見のものもたくさんありそうです。それと現在存在している寺社・祠・石碑・狼像で、過去のものは入っていません。
東北の狼信仰では、大きく3系統があって「三峯信仰」と「山津見信仰」と「山の神信仰」です。その中で「山の神」や「山神神社」などは数多く、地図がそれで埋め尽くされて、わかりにくくなってしまうと思ったので、今回は「大山祇神社」「山祇神社」をポイントし、「山の神」「山神神社」などは一部(とくに狼像や石碑があるところ)だけポイントしました。
また名称による分類なので、名称に偶然の一致があるかもしれず、個々の寺社について、本当に狼信仰と関係があるのかは、今後の課題になります。なお当然ながら「ポイントの密度が濃い」ことと「狼信仰が盛んである」こととは必ずしもイコールではありません。
地図はまだ途中経過で、この事情は関東地方の地図と同じであることをお断りしておきます。
2023/12/26
2023/12/25
2023/12/23
2023/12/22
今日から二十四節気「冬至」、初候「乃東生(なつかれくさしょうず)」
(夏至のころの「靫草(ウツボグサ)」、別名「夏枯草(カコソウ)」)
冬至は、北半球では一年のうちで昼が最も短く、夜が最も長くなる日です。
冬至の対に当たるのが、一年で最も昼が長い日「夏至(げし)」です。そして夏至の初候は「乃東枯(なつかれくさかるる)」で、これも対になっています。
「乃東」というのは、「靫草(ウツボグサ)」のことで、冬至のころに芽を出し、夏至のころに枯れることから別名「夏枯草(カコソウ)」といいます。写真は夏至のころに撮影したウツボグサ(カコソウ)です。
冬至を祝うところは多く、実はクリスマスも冬至祭が起源なのだそうです。新暦(グレゴリオ暦)の1年の元旦と、クリスマスが、冬至の日に近いことも偶然ではないそうです。実際、冬至を1年の始まりにした暦がありました。
だからクリスマスの起源を探っていくと、キリスト教以前の、もっとむかしから続いていた信仰や伝統があるわけで、キリスト教徒ではない日本人がクリスマスを祝っても不自然ではないという理屈になるのでしょう。
ただ名前が違っているだけ。だから「クリスマス」じゃなく「冬至祭」でもいいと思います。アメリカでは多宗教の事情から「メリークリスマス」とは言わず「ハッピーホリディ」と言うようになっているし。
それとキリスト教以前、冬至祭(クリスマスのルーツ)は、「死と再生」の儀式であったかもしれません。異界の国から異界の者が「煙突」を通ってやってきて、贈り物を届ける話なのです。
ここで「煙突」は、狭くて暗い、すなわちこれは異界との通り道。
「煙突」は比較的新しいイメージなので、昔は「洞窟」や「穴」だったかもしれません。桃源郷へ抜けるときも狭くて暗いところを通っています。
古い年が死んで、新しい年がやってくる。その新しい年が贈り物なのではないでしょうか。
聖人ニクラウスがモデルになったサンタクロースはその後に作り上げられた話なのではないかなと。
2023/12/21
2023/12/20
2023/12/19
2023/12/18
デコピン
今、一番有名な犬かも。デコピン・・・
— 青柳健二@全国の狼像と狼信仰をめぐる『オオカミは大神 』 (@fotsy001) December 17, 2023
米老舗経済紙THE WALL STREET JOURNAL、大谷翔平の愛犬デコピンを異例の特集|ニフティニュース https://t.co/nr8UXOhXAY #ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ) #大谷翔平 #犬 #プロ野球 #ニフティニュース
犬を撮っている俺としては、この話題に触れないわけにはいきません。
「dekoy」とは「おとり」などという意味で、あんまり良い名前とも思えなかったのですが、実はこの犬種、狩猟犬であるコーイケルホンディエは、「ダッグデコイ」「ダッチ・デコイ」とも呼ばれているらしく、名前の由来はこれのようです。
そして日本人用に「デコピン」という名前に。
だから最初に 「デコピン」があったのではなく(軽いお仕置き的な行為なので、犬の名前としてはあまりふさわしいとも思えないし)、「デコちゃん」くらいな意味で「デコピン」になったのではないかと。
2023/12/17
2023/12/16
地獄谷野猿公苑
長野県の北部、山ノ内町の横湯川の渓谷に位置しています。
今までアジアでも野猿のいる場所に行ったことがありますが、たとえば、ネパールのスワヤンブナートや、バリ島ウルワツ寺院などでは、猿が凶暴で、観光客を襲うということがありますが、ここはまったくそういうことはありません。
食べ物やレジ袋の持ち込みは禁止で、監視員もいるので、猿が人を襲う姿はありませんでした。
そして有名な入浴シーン。もっと寒くなると温泉に入る猿が増えるのかもしれませんが、行ったときは、おばあさん猿が1匹、ずっと温泉に入っていて、他に、数匹がちょっと入ってはすぐに出るといった状態でした。
その入浴シーンを大勢の観光客がカメラを構えて覗いているシーンも面白いといえば面白い。8割は外国人観光客だったようです。
2023/12/10
狼信仰関連分布地図【関東編】
狼信仰に関連すると思われる寺社・祠・石碑・狼像などの分布地図で、名称ごとに色分けしました。基本はGoogleMapで検索したもの、それとネット情報や、自分でたまたま見つけたところなども加えてあります。
誤解される方がいますので、あらためて「これがすべてではない」ことを強調しておきます。まだまだあります。それと現在存在している寺社・祠・石碑・狼像で、過去のものは入っていません。
特に2大狼信仰の聖地である「三峯神社」と「武蔵御嶽神社」の分布を知りたいというのがあったので、講の結成で関東地方にどのように広がっているのか、よくわかる地図になったと思います。地図にしてみて、現在でもこれだけの数が存在していることに驚きました。
それと少数ながらも「宝登山神社」や「城峯神社」などもあります。狼信仰では、山の神信仰も関係しているので「大山祇神社」「山神神社」など、また、宇都宮周辺の「たかお神社」も参考としてポイントしています。
今回は関東地方(1都6県)の約600か所です。個々の寺社の位置を知りたい方は、あたりをつけて検索すれば正確な位置が出てきます。ちなみにこの中で狼像があるのは、約130か所です。拙著『オオカミは大神(弐)』(天夢人/山と渓谷社)には、これら狼像のリストを載せています。
これは関東地方全体の分布傾向を把握したいという自分の興味のために作ったものです。また名称による分類なので「御嶽」は「みたけ」ではなく木曽「おんたけ」の可能性もあり、他にも名称に偶然の一致があるかもしれないので、個々の寺社について、本当に狼信仰と関係があるのかは、今後の課題になります。これもまだ途中経過であることをお断りしておきます。
2023/12/05
2024年の干支「辰」「龍」「竜」のトンパ文字
毎年恒例になっている年賀状用のトンパ文字をアップします。とは言え、俺は年賀状そのものをほとんど出さなくなったのですが、1181pixcel×1748pixcelあるので、年賀状印刷にも耐えられます。
トンパ(東巴)文字は、中国雲南省北西部の麗江に住むナシ(納西)族に伝わる象形文字です。
2024年は「辰」、「龍」、「竜」、「たつ」。
アジアでは龍は水を司る神様です。水の大切さ、恐ろしさ、あらためて水について考えていかなければなりません。温暖化で、水の脅威はますます増しています。
来年は空に駆け上るような元気な日本になってもらいたいです。
アップしたトンパ文字「辰」は、納西象形文字譜(雲南人民出版社 1981年)を参考にしました。
2023/12/04
【犬狼物語 其の七百一】栃木県古河市 三峯神社の「お犬さま」
この三峯神社の動物像を、何に見るかは、人によって変わってきます。
社務所で、これは狼像ですか?何か由来は?と聞いたところ、「誰かがどこからか持ってきて置いたものでわからないです」とのこと。
たぶん、狐だったのかもしれません、元は。今は「お犬さま」となってお守りしています
狼像をめぐっていると、たまにこういうものに出会います。あきらかに「狐」に見えるものが三峯神社に置かれていることが。
そこでどう考えるかは、その人がこれをどう捉えるかですが、俺は、「信仰物」と捉えて、見かけがどうであれ、「お犬さま」であると解釈しています。
右側の「お犬さま」の後ろには数年前はなかった別な「お犬さま」が。これも誰かが奉納したものなのでしょうか。
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