NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』九郎助稲荷の白狐像
ドラマは、明和9年2月29日(1772年4月1日)に発生した大火のシーンから始まります。
綾瀬はるかの九郎助稲荷の狐像は白く、立耳、立尾の典型的な狐像です。
九郎助稲荷は、吉原大門から遊郭に入って突き当りにありましたが、今、その場所には何もないそうです。明治になって吉原神社に合祀されたようです。
江戸時代「伊勢屋稲荷に犬の糞」という言い回しもありました。「伊勢屋」という屋号の店や「稲荷社」や「犬の糞」など、江戸に多いものを並べたものです。 それだけ江戸には稲荷神社が多かったということです。
上野公園の不忍池へ向いた斜面に穴稲荷(忍岡稲荷)があります。
『江戸名所記』「太田道灌これをくはんじょうせらる。本社は洞の内にあり、洞のうへにもまた社あり。やしろの前はすなわち石のほりぬき也。穴のまへ両わきに白き狐有」とあります。『江戸名所記』は1662年刊なので狐像はその前からあったということになるでしょう。
今のところ年代がわかっている江戸の狐像で一番古いものは吹上稲荷神社の1762年のものなので、明和の大火のちょうど10年前です。上野公園の狐像はそれよりも100年早い狐像になるかもしれません。
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