カテゴリー「旧暦(太陰太陽暦)と宇宙」の406件の記事

2025/01/29

2025年1月29日は春節

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「あけましておめでとうございます」 やっと言えました。

今日、春節(旧暦正月)を迎えました。

なので、新しい「旧暦棚田ごよみ」に掛け替えました。

この睦月の写真は長野県の雪景色です。

長野市の西南部、旧信州新町を流れる犀川から県道12号線を通って大岡支所の方へ登っていく途中には集落と棚田が広がっています。遠くには北アルプスの山々が一望に見渡せる絶景のポイントでもあり、開放感にあふれている場所です。

 

 

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2024/11/07

令和7年度版「旧暦棚田ごよみ」

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2025年(令和7年) 旧暦棚田ごよみ、販売開始です。

棚田ネットワークのHPでどうぞ。

 https://www.tanada.or.jp/tanada_goyomi/

 

昔の人は、月の形が丸くなったり消えたりを繰り返す月の満ち欠けに規則性を見出しました。偶然とはいえ、新月から満月を経てまた新月に戻る周期が約29.5日だったのが、長からず短からず良かったのでしょうか。いやそれは逆かもしれません。この周期が人間の文化や生活習慣を形作ってきたと言ったほうが当たっているかもしれません。でも、月の満ち欠けだけでは、季節がずれていくことにも気がつきました。年単位の生活には支障が出てきます。特に農作物を作るようになってからは。

それで太陽の動きも考慮したのが太陰太陽暦です。日本では中国由来の太陰太陽暦を日本風に改良して使ってきましたが、明治5年に太陽暦(新暦)に変更され、それまで使っていた暦は「旧暦」と呼ばれることになりました。(中国では「農歴」といっています)

旧暦(太陰太陽暦)で1年を24に分けたものが二十四節気ですが、新暦になったとはいえ、日本でもまだまだなじみがあるといってよいでしょう。二十四節気じたいは紀元前6世紀ごろに考えられました。当時の中国の文化・経済の中心地は黄河中流域で日本と比べるとだいぶ北寄りで乾燥地帯です。それでも日本人の季節感に影響を与えてきました。新暦で暮らす私たちですが、季節の変わり目ではテレビなどでも「今日から立春です」「暦の上では大寒です」などと紹介されます。

二十四節気は観念的なものですが、各節気をさらに三分した七十二候の方は「季節あるある」といえるもので、日常生活で気がつく気象、動物、植物の変化を表した言葉になっていて、二十四節気より具体的です。

立春の初侯「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」とか夏至の末侯「半夏生(はんげしょうず)」とか立秋の次侯「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」とか。

ただし七十二候も大陸との気候のズレや棲息する動植物の有無などで納得しづらいものがある場合、七十二侯の順番を入れ替えたり、日本独特の七十二候も作られました。貞享改暦(1684)には渋川晴海が日本の風土に合った「本邦七十二侯」を作りました。その後多少の改定があり、明治7年から16年までの官暦に掲載されたものが現在の七十二侯です。

たとえば、中国の大衍暦・宣明暦では「大雪」の次候は「虎始交・武始交(とらはじめてつるむ)」ですが、日本では「熊蟄穴(くまあなにこもる)」になっています。日本に虎はいないので当然と言えば当然なのですが、熊でも実感がない我が家のオリジナル七十二候として「狗蟄炬燵(いぬこたつにこもる)」というのを考えました。飼い犬が炬燵に潜り込むと、あぁ、こんな寒さが厳しい季節なんだなぁと感じることができるからです。我が家の「季節あるある」です。いや、本当を言えば、犬だけではないので、「人狗蟄炬燵(ひといぬこたつにこもる)」にするべきかもしれませんが。

みなさんも旧暦を取り入れた生活の楽しみ方として、独自の七十二侯を考えてみるのもおもしろいのではないでしょうか。

 

 

 

 

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2024/09/17

2024年の「中秋の名月」

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「中秋の名月」です。

秋を初秋(旧暦七月)、中秋(旧暦八月)、晩秋(旧暦九月)の3つに分けますが、「中秋の名月」は、「秋の真ん中」=「旧暦八月十五日夜」の月のことです。

旧暦では、「中秋の名月」は八月十五日で日付は固定されていますが新暦では、毎年、日付が変わります。

今年2024年の「中秋の名月」は新暦9月17日。雲もなく、月がくっきりと見えています。

 

 

 

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2024/09/07

今日から二十四節気「白露(はくろ)」、七十二侯「草露白(くさのつゆしろし)」

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二十四節気「白露」ですが、まったくそんな感じじゃないですね。まだまだ暑いです。

稲刈りが各地で始まっているので、コメ不足は解消していくのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

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2024/08/22

今日は、二十四節気「処暑」、七十二候「綿柎開(わたのはなしべひらく)」

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今日からは、二十四節気「処暑」の初候「綿柎開」です。

「処暑」は、暑さが峠を越えて後退し始めるころ、「綿柎開」は綿を包む萼(がく)が開くといった意味です。

今までの暑さに比べれば、今日は確かに峠は越えたかなと思える気温。

昔は東南アジアのような暑さが好きでしたが、今はそういうレベルではなくなってきています。これから毎年こんな酷暑の日々が続くと思うと恐ろしい。

 

 

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2024/08/12

【犬狼物語 其の七百七十五】8月13日は「世界(国際)オオカミの日」

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8月13日は「世界(国際)オオカミの日」。

上に掲載の写真は、科学博物館展示の最近二ホンオオカミと特定された剥製です。

「世界(国際)オオカミの日」の由来について調べると、ネット上には「2011年にアメリカのWhite Wolf PackというWebサイトにて制定された」という情報がありました。

そこでWhite Wolf Packを見ると、このようにありました。

http://www.whitewolfpack.com/2011/08/international-wolf-day.html

「世界におけるオオカミの重要性、あらゆる誤解、そして米国でオオカミ狩りが今年の9月に始まるという事実により、オオカミの認識と教育を確実に行うための特別な日を確保することが非常に必要になった。オオカミの迫害を止めること。この日は今後、毎年「国際オオカミの日」として制定されます。8月13日が選ばれたのは、満月の日という特別な理由からです。」(googleによる翻訳)とあります。

由来はこういったことらしいです。

「満月の日という特別な理由」とありますが、それ以上具体的なことは書いてありません。俺としてはそこが知りたいところなんですが。どうして満月がオオカミにとって特別なのか。

そして「満月の日」が重要ならグレゴリオ暦ではなく太陰太陽暦(日本での「旧暦」)で制定してほしかった。そうじゃなくてもせめて、たとえば「8月の満月の日」とかでも良かったのではないかと思います。

ジャック・ニコルソン主演の『ウルフ』という映画があります。うだつの上がらない中年編集者が、ある夜、オオカミに手を咬まれたことで「狼男」になっていくのですが、だんだんと嗅覚や聴覚が鋭くなっていき、活力がみなぎっていきます。この映画でも「オオカミと満月」のイメージが多用されています。最後、野生に帰っていくという結末には、それしかないよねぇ、という思いと、悲しさみたいなものを感じました。

オオカミと満月とをくっつけてイメージするのは、「月(=夜)」と「野生」「神秘」との親和性や、この「人狼」(日本でいうなら「狼男」)伝説とも関係するかもしれません。

 

 

 

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2024/04/04

今日から二十四節気「清明(せいめい)」、七十二侯「玄鳥至 (つばめ きたる)」

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意外と今年の桜開花は遅くなりましたが、よっやく桜のシーズンです。

今日から二十四節気「清明」です。

七十二侯「玄鳥至」ですが、ツバメの写真がないので以前日本一周車中泊の旅で立ち寄った島根県の出雲日御碕灯台、4月2日撮影のヤツガシラの写真を掲載しておきます。

 

 

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2024/02/10

2024年2月10日は旧暦1月1日

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あけまして、おめでとうございます。

今日、2024年(令和6年)2月10日は、旧暦の元日です。

 

旧暦棚田ごよみについて

2年前、岡山県のある神社で夜の神事に参列する機会がありました。その日は11月15日でした。ただしこれは新暦の日付で、昔は旧暦の霜月11月15日に斎行されていた神事なので、満月の夜だったのです。真夜中ならちょうど中天に月が煌々と輝いていたことになります。それを想像するとぞくぞくっとしました。

昔の祭や神事は月の満ち欠けと関係していました。だから昔の人はいまよりも月の満ち欠けに敏感だったことが想像できます。

柳田国男は『年中行事覚書』の中でこう言っています。

「暦が字で書き印刷した本になり、どこの家庭でも見られるようになったのは至って新しいことで、もとはその暦本の数も少なく、こしらえる処が遠くに在って持って来る方法も なく、それに第一読める人が少なかった。そのためにたいていの農村では昔の仕来りのままに、月の形を見ていろいろの祭や行事の日をきめたのであった。年や月というものの境 も、この満月の日だったろうかと私は思うが、その点は確かにそうだとまでは言えない。ただ少なくとも多くのお社の祭が、今でも十五日の後先になっているのは、文字を知らない人々には月の形が、一ばんわかりやすい暦だったからである。」

毎日変化する月の満ち欠けそのものが暦だったのです。月の満ち欠けには規則性があるということに気がつくには、約29.5日という周期は、偶然とはいえ、ちょうどいい長さだったかもしれません。

ただ、月の満ち欠けだけでは、季節がずれていくので、太陽の動きも考慮したのが太陰太陽暦です。

日本では中国由来の太陰太陽暦を日本風に改良して使ってきましたが、明治6年から太陽暦(新暦/グレゴリオ暦)に変更され、それまで使っていた暦は「旧暦」と呼ばれることになりました。今年は改暦から151年目です。

世界標準となった太陽暦によって科学技術が発展し、豊かになったのも事実なので、否定するものではありませんが、旧暦と新暦の併用はできないものでしょうか。中国、台湾、ベトナム、韓国などの国々では旧暦を併用していますが混乱はありません。日本でも「中秋の名月」など、旧暦を意識せざるをえない日はあって、生活に潤いを与えています。

私たちもこの10年旧暦を使ってきて、確実に月を見上げる機会が増えたし、田んぼの稲の様子の移り変わり、周辺の草花、気温の変化などに敏感になったのは確かです。これは旧暦を意識しているからにほかなりません。

新暦に慣れているので、旧暦ごよみは初め使いづらいかもしれませんが、普段は気にも留めないことに意識を向けさせてくれるのも旧暦なのです。旧暦を使うことは懐古趣味というのではなく、むしろ新しいライフスタイルを提案するという意味もあります。

 

 

 

 

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2024/01/20

今日から二十四節気の「大寒(だいかん)」、七十二候「款冬華(ふきのはなさく)」

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今日からは二十四節気の「大寒」、七十二候「款冬華」です。

二十四節気第24番目が「大寒」。寒さが一番厳しい時期です。

今年は関東地方で暖冬だと言っていますが、本当にそうですね。全般的に暖かいです。「大寒」はもはや暦の上だけの話です。でも、もともと「大寒」にあまり暗さを感じないのは、次に「立春」を控えているからではないかなと思います。

寒さも極まれば、あとはだんだん暖かくなるだけ。その春への期待も込められているからに違いありません。

写真は一昨年の12月、九州に雪が降った時撮影したもの。

 

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2023/12/22

今日から二十四節気「冬至」、初候「乃東生(なつかれくさしょうず)」

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冬至は、北半球では一年のうちで昼が最も短く、夜が最も長くなる日です。

冬至の対に当たるのが、一年で最も昼が長い日「夏至(げし)」です。そして夏至の初候は「乃東枯(なつかれくさかるる)」で、これも対になっています。

「乃東」というのは、「靫草(ウツボグサ)」のことで、冬至のころに芽を出し、夏至のころに枯れることから別名「夏枯草(カコソウ)」といいます。写真は夏至のころに撮影したウツボグサ(カコソウ)です。

冬至を祝うところは多く、実はクリスマスも冬至祭が起源なのだそうです。新暦(グレゴリオ暦)の1年の元旦と、クリスマスが、冬至の日に近いことも偶然ではないそうです。実際、冬至を1年の始まりにした暦がありました。

だからクリスマスの起源を探っていくと、キリスト教以前の、もっとむかしから続いていた信仰や伝統があるわけで、キリスト教徒ではない日本人がクリスマスを祝っても不自然ではないという理屈になるのでしょう。

ただ名前が違っているだけ。だから「クリスマス」じゃなく「冬至祭」でもいいと思います。アメリカでは多宗教の事情から「メリークリスマス」とは言わず「ハッピーホリディ」と言うようになっているし。

それとキリスト教以前、冬至祭(クリスマスのルーツ)は、「死と再生」の儀式であったかもしれません。異界の国から異界の者が「煙突」を通ってやってきて、贈り物を届ける話なのです。

ここで「煙突」は、狭くて暗い、すなわちこれは異界との通り道。

「煙突」は比較的新しいイメージなので、昔は「洞窟」や「穴」だったかもしれません。桃源郷へ抜けるときも狭くて暗いところを通っています。

古い年が死んで、新しい年がやってくる。その新しい年が贈り物なのではないでしょうか。

聖人ニクラウスがモデルになったサンタクロースはその後に作り上げられた話なのではないかなと。

 

 

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