カテゴリー「棚田(千枚田・田んぼ・コメ)」の562件の記事

2024/11/07

令和7年度版「旧暦棚田ごよみ」

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2025年(令和7年) 旧暦棚田ごよみ、販売開始です。

棚田ネットワークのHPでどうぞ。

 https://www.tanada.or.jp/tanada_goyomi/

 

昔の人は、月の形が丸くなったり消えたりを繰り返す月の満ち欠けに規則性を見出しました。偶然とはいえ、新月から満月を経てまた新月に戻る周期が約29.5日だったのが、長からず短からず良かったのでしょうか。いやそれは逆かもしれません。この周期が人間の文化や生活習慣を形作ってきたと言ったほうが当たっているかもしれません。でも、月の満ち欠けだけでは、季節がずれていくことにも気がつきました。年単位の生活には支障が出てきます。特に農作物を作るようになってからは。

それで太陽の動きも考慮したのが太陰太陽暦です。日本では中国由来の太陰太陽暦を日本風に改良して使ってきましたが、明治5年に太陽暦(新暦)に変更され、それまで使っていた暦は「旧暦」と呼ばれることになりました。(中国では「農歴」といっています)

旧暦(太陰太陽暦)で1年を24に分けたものが二十四節気ですが、新暦になったとはいえ、日本でもまだまだなじみがあるといってよいでしょう。二十四節気じたいは紀元前6世紀ごろに考えられました。当時の中国の文化・経済の中心地は黄河中流域で日本と比べるとだいぶ北寄りで乾燥地帯です。それでも日本人の季節感に影響を与えてきました。新暦で暮らす私たちですが、季節の変わり目ではテレビなどでも「今日から立春です」「暦の上では大寒です」などと紹介されます。

二十四節気は観念的なものですが、各節気をさらに三分した七十二候の方は「季節あるある」といえるもので、日常生活で気がつく気象、動物、植物の変化を表した言葉になっていて、二十四節気より具体的です。

立春の初侯「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」とか夏至の末侯「半夏生(はんげしょうず)」とか立秋の次侯「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」とか。

ただし七十二候も大陸との気候のズレや棲息する動植物の有無などで納得しづらいものがある場合、七十二侯の順番を入れ替えたり、日本独特の七十二候も作られました。貞享改暦(1684)には渋川晴海が日本の風土に合った「本邦七十二侯」を作りました。その後多少の改定があり、明治7年から16年までの官暦に掲載されたものが現在の七十二侯です。

たとえば、中国の大衍暦・宣明暦では「大雪」の次候は「虎始交・武始交(とらはじめてつるむ)」ですが、日本では「熊蟄穴(くまあなにこもる)」になっています。日本に虎はいないので当然と言えば当然なのですが、熊でも実感がない我が家のオリジナル七十二候として「狗蟄炬燵(いぬこたつにこもる)」というのを考えました。飼い犬が炬燵に潜り込むと、あぁ、こんな寒さが厳しい季節なんだなぁと感じることができるからです。我が家の「季節あるある」です。いや、本当を言えば、犬だけではないので、「人狗蟄炬燵(ひといぬこたつにこもる)」にするべきかもしれませんが。

みなさんも旧暦を取り入れた生活の楽しみ方として、独自の七十二侯を考えてみるのもおもしろいのではないでしょうか。

 

 

 

 

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2024/09/07

今日から二十四節気「白露(はくろ)」、七十二侯「草露白(くさのつゆしろし)」

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二十四節気「白露」ですが、まったくそんな感じじゃないですね。まだまだ暑いです。

稲刈りが各地で始まっているので、コメ不足は解消していくのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

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2024/02/23

「棚田」と「犬」の接点

170210_1(香川県善通寺市にある「犬塚」)

 

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Mg_4926  (犬の尾が稲穂を連想させる?)

 

今までテーマとしてきた「棚田」と「犬」には意外な接点があります。こじつけではありません。

中国南部の少数民族には、「稲を犬が持ってきた」という伝説が多く伝わっています。

例えばチワン族やミャオ族の伝説では、犬が天上の稲モミを尾に付けて運んできました。犬の尾が稲穂を連想させるからだという説もあります。穀物起源の話と犬は意外と関係が深いのです。

チワン族の伝説では、9尾の犬が天上のモミを付けて逃げるのですが、途中8尾は切られてなくなってしまいます。最後に残った1尾に付いていたモミが人間界にもたらされて、稲作をやるようになりました。

日本では、直接犬が稲を運んできたという伝説は少ないようですが、弘法大師が薬草(麦の種子)を盗んできたという話は伝わっています。香川県善通寺市にある「犬塚」も、この伝説の碑です。

その義犬伝説とは、善通寺市のHPによると、こういったものです。

「唐に留学していた弘法大師が天竺の国に行った時のこと。天竺の国王は大切にしていた薬草を持ち出されないように、番犬を使って畑を管理していました。他では手に入らない薬草を何とか手に入れたいと考えた弘法大師は、3粒の種を足の股の肉を裂いてその中に隠して持ち帰ろうとしました。ところが1匹の番犬がひどく吠え、問いつめられた弘法大師は盗んでないといい通し、犬は番人に叩かれて死んでしまいます。かわいそうに思った弘法大師は犬の死骸を持ち帰り、長安で真言の秘法を施して生き返らせます。薬草とともに犬も一緒に帰国し、その後、死んだ犬を祀ったという話です」

この場合も、犬が関係しています。犬は、麦が盗まれないように見張る番犬です。立場は違っていますが、これも穀物起源と犬が関係している話です。

それと、日本では花咲かじいさんと言われますが、中国には犬が田畑を耕す「狗耕田」という民話があります。

ここほれワンワンの花咲か爺さんのルーツ話ともいわれるようですが、犬がここほれワンワンというのを聞いて人間が掘るか、それとも犬自身が掘るかの違いはありますが、(ここから先は俺の勝手な想像ですが)、黄金(宝)を見つけたというのは、「稲(穀物)」なのかもしれません。

 

 

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今日2月23日は 富士山 Mt.Fuji の日

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2024/02/21

長野の棚田

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上から姨捨の棚田、姨捨の棚田、田野口の棚田、大岡中牧の棚田、そして今年棚田サミットが予定されている上田市の稲倉の棚田。

雪の棚田の写真は、タイミングが難しい。雪が多すぎても段差が見えなくなるし、曇った日もまたフラットになって段差がわからなくなります。

そんな中、今回は条件は比較的良かったのではないかと思います。

 

 

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2024/02/20

長野県長野市 芦ノ尻の道祖神

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長野県長野市の芦ノ尻の道祖神です。

神面が取り外された1.5メートルほどの道祖神の石碑に、正月に飾られた注連縄で新しい神面を飾りつけ、来年1月7日までの1年間、地域の無病息災と豊作を祈る守護神とします。

なお、近くには原田沖の棚田があって、そこからも雄大な北アルプスを眺めることができます。

 

 

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2024/02/10

2024年2月10日は旧暦1月1日

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あけまして、おめでとうございます。

今日、2024年(令和6年)2月10日は、旧暦の元日です。

 

旧暦棚田ごよみについて

2年前、岡山県のある神社で夜の神事に参列する機会がありました。その日は11月15日でした。ただしこれは新暦の日付で、昔は旧暦の霜月11月15日に斎行されていた神事なので、満月の夜だったのです。真夜中ならちょうど中天に月が煌々と輝いていたことになります。それを想像するとぞくぞくっとしました。

昔の祭や神事は月の満ち欠けと関係していました。だから昔の人はいまよりも月の満ち欠けに敏感だったことが想像できます。

柳田国男は『年中行事覚書』の中でこう言っています。

「暦が字で書き印刷した本になり、どこの家庭でも見られるようになったのは至って新しいことで、もとはその暦本の数も少なく、こしらえる処が遠くに在って持って来る方法も なく、それに第一読める人が少なかった。そのためにたいていの農村では昔の仕来りのままに、月の形を見ていろいろの祭や行事の日をきめたのであった。年や月というものの境 も、この満月の日だったろうかと私は思うが、その点は確かにそうだとまでは言えない。ただ少なくとも多くのお社の祭が、今でも十五日の後先になっているのは、文字を知らない人々には月の形が、一ばんわかりやすい暦だったからである。」

毎日変化する月の満ち欠けそのものが暦だったのです。月の満ち欠けには規則性があるということに気がつくには、約29.5日という周期は、偶然とはいえ、ちょうどいい長さだったかもしれません。

ただ、月の満ち欠けだけでは、季節がずれていくので、太陽の動きも考慮したのが太陰太陽暦です。

日本では中国由来の太陰太陽暦を日本風に改良して使ってきましたが、明治6年から太陽暦(新暦/グレゴリオ暦)に変更され、それまで使っていた暦は「旧暦」と呼ばれることになりました。今年は改暦から151年目です。

世界標準となった太陽暦によって科学技術が発展し、豊かになったのも事実なので、否定するものではありませんが、旧暦と新暦の併用はできないものでしょうか。中国、台湾、ベトナム、韓国などの国々では旧暦を併用していますが混乱はありません。日本でも「中秋の名月」など、旧暦を意識せざるをえない日はあって、生活に潤いを与えています。

私たちもこの10年旧暦を使ってきて、確実に月を見上げる機会が増えたし、田んぼの稲の様子の移り変わり、周辺の草花、気温の変化などに敏感になったのは確かです。これは旧暦を意識しているからにほかなりません。

新暦に慣れているので、旧暦ごよみは初め使いづらいかもしれませんが、普段は気にも留めないことに意識を向けさせてくれるのも旧暦なのです。旧暦を使うことは懐古趣味というのではなく、むしろ新しいライフスタイルを提案するという意味もあります。

 

 

 

 

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2024/01/20

今日から二十四節気の「大寒(だいかん)」、七十二候「款冬華(ふきのはなさく)」

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今日からは二十四節気の「大寒」、七十二候「款冬華」です。

二十四節気第24番目が「大寒」。寒さが一番厳しい時期です。

今年は関東地方で暖冬だと言っていますが、本当にそうですね。全般的に暖かいです。「大寒」はもはや暦の上だけの話です。でも、もともと「大寒」にあまり暗さを感じないのは、次に「立春」を控えているからではないかなと思います。

寒さも極まれば、あとはだんだん暖かくなるだけ。その春への期待も込められているからに違いありません。

写真は一昨年の12月、九州に雪が降った時撮影したもの。

 

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2023/12/20

長野県上田市 稲倉の棚田

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来年の棚田サミットが開催される長野県上田市の稲倉の棚田です。

「旧暦棚田ごよみ」を作っているので、こういう時期、いわゆる「何もない」時期の写真も必要となってきます。

でも、「何もない」と書きましたが、写真を見てわかる通り、「何もない」わけではない、ということですね。この時期じゃないと見ることができない棚田の風景があります。

 

 

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2023/10/15

宮城県丸森町 沢尻の棚田

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これは宮城県丸森町の沢尻の棚田。

沢尻の棚田は、東北では珍しい石積みの棚田です。

偶然なんだけど、棚田テーマのときは沢尻の棚田、狼像がテーマのときには狼図のレリーフ石碑と、この町には縁があります。

ということは、次のテーマもこの町から生まれるということかなと。この町にはなんかある。

 

 

 

 

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