中国貴州省 凱里の棚田
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中国南部に位置する貴州省の東南部はまだ交通の便がいいとは言えない。だから伝統的な文化がよく残っているし、平地が少ないので棚田も多い。釘を一本も使わない屋根付きの「風雨橋」や火の見櫓のような「鼓楼」はトン族の伝統的な建築物だ。
村を歩くと、小さな市場では餅やおこわを朝食代わりにする人や、狭い路地では農耕馬を追って田んぼに向かう男に出会った。手を真っ青にしたおばあさんは藍で綿布を染めていた。染めあがった布が木造2階建て民家の手すりに吊るされて風で揺れている。
貴州省東南部のコメを使った食品で忘れてならないのは、トン族・ミャオ族の「腌魚」、「腌肉」というナレズシである。コメ・塩・唐辛子といっしょに漬け込んで乳酸発酵させた魚や豚肉の保存食だ。
ミャオ族の農家では密閉した瓶の中で寝かせていた自家製の腌魚を食べさせてもらった。半年以上漬けた淡水魚(鯉の一種)は、骨まで柔らかくなり、酒の肴にはもってこいだ。生で食べることもあるが、多くは油で揚げたり焼いて食べる。
冠婚葬祭のときには必ず出される特別食でもあるが、ある町の市場では日常的に売られていた。
洗面器にドンと盛られた真っ赤な腌魚は豪快だ、
日本にも琵琶湖の固有種であるニゴロブナを使った「フナズシ」があるが、貴州省の腌魚は素朴な味で、寿司のルーツとも言われる。
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